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台湾でトイレットペーパーの値段が急高騰、パニックが広がる事態に

台湾でトイレットペーパーの値段が急高騰、パニックが広がる事態に
Twitter/Navkar Jain

台湾でトイレットペーパーの値段が高騰し、全土にパニックが広がる事態となっている。

 

トイレットペーパーからキッチンペーパーまで品薄に

 

台湾でトイレットペーパーを巡るパニックが発生したのは、先月23日のこと。

 

この日、同国の複数のスーパーマーケットチェーンでは、3月半ばを目途にトイレットペーパーの値段を30%ほど値上げすると発表。

 

この発表後、スーパーマーケットなどの小売店には人々がトイレットペーパーの“買い溜め”のため殺到。

 

トイレットペーパーが置かれていた棚は空っぽになり、さらにはティッシュペーパーやキッチンペーパーまでもが品薄になる事態となっているという。

 

 

このような状況は台湾の新聞やテレビなどのメディアも報道。

 

さらには台湾の行政院長・賴清德氏も、台湾におけるトイレットペーパーの供給は需要よりも多いと宣言するまでに至るも、それらがかえって不安を煽りパニックを拡大させることになったとみられている。

なぜ、ここまで過剰な反応が起きたのか

 

しかしなぜ台湾ではトイレットペーパーの値上がりに対し、パニックが起きることとなってしまったのだろうか。

 

台湾は世界における国民所得ランキングで34位に着ける比較的裕福な国として知られる一方、近年給与額は停滞。

 

そのため生活必需品の値上がりについては、国民全体が敏感になりつつあったという。

 

そんな中で伝えられたトイレットペーパー値上がりのニュースに、台湾国民が過剰反応してしまったのは頷ける。

 

しかし理由はこれだけではない。トイレットペーパーを巡るパニックの背後には、台湾における製紙業界の特異性もあるとみられている。

 

製紙の際に必要となるパルプは世界的に見ても値上がりしているが、その影響を最も受けている国の一つが台湾だ。

 

世界各国では製紙の際に近年再生紙を利用している一方、台湾の製紙業界においては従来通りパルプが使用されることがほとんど。

 

これがトイレットペーパーの値上がりに帰結してしまったとみられている。

 

台湾全土にパニックをもたらすこととなったトイレットペーパーの値上がり。これを機に台湾の製紙業界においても再生紙を利用する動きが広がることを期待したい。(了)

 

出典:The Economist:The price of toilet paper triggers a panic in Taiwan(3/1)

出典:Daily Mail:Toilet paper is wiped out: Taiwan’s premier pleads for calm after the public clear out loo paper from supermarkets following rumours of an imminent price hike(2/27)

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