ネオナチの集まるサイトが、グーグルなど2社からドメイン停止を通告される
先日、バージニア州のシャーロッツビルで、白人至上主義の男が乗った車が人種差別に反対するパレードに突っ込み、1人の女性が亡くなった。
この事件を受け、ネオナチの多く集まるサイトが運営できなくなる事態になっているという。
犠牲者の女性を冒涜する内容を投稿
そのサイトとは「The Daily Stormer」。ネオナチなどの白人至上主義者が多く集う、ニュース及びフォーラム・サイトとされている。
そのサイトはシャーロッツビルで犠牲になった女性、Heather Heyerさんのことを「デブで、子供のいない32歳の売春婦」とする投稿を掲載。
さらに反人種差別主義の活動家のことを「社会のクズ」と呼び、さらに「多くの人々は彼女が死んで喜んでいる」といった投稿の掲載も許したという。
.@GoDaddy you host The Daily Stormer – they posted this on their site. Please retweet if you think this hate should be taken down & banned. pic.twitter.com/fqTtGoTbmn
— Amy Siskind (@Amy_Siskind) August 14, 2017
ドメイン停止の通告を受ける
この投稿を目撃したツイッターユーザーは、「The Daily Stormer」が契約していたドメインサービス会社(サーバー会社)「GoDaddy」に対し、「このようなサイトは禁止されるべきです。どう思うかリツートして下さい」と呼びかけた。
すると「GoDaddy」はツイッタ―ユーザーに対し、「The Daily Stormer」には利用規約違反があったので24時間以内に他のドメイン会社へ移るよう通告をした、とリツイートしたそうだ。
We informed The Daily Stormer that they have 24 hours to move the domain to another provider, as they have violated our terms of service.
— GoDaddy (@GoDaddy) August 14, 2017
そのため「The Daily Stormer」はカリフォルニア州の時間で8月14日の午前8時前に、「Google Domains」で新しくドメイン名を取得。
しかしその約3時間後の午前10時56分、Googleは「The Daily Stormer」が申し込んだドメイン名を取り消す予定だと発表した。
Googleの関係者は「私たちは自分たちのサービスを、暴力の扇動に使って欲しくはないんです」と語ったという。
一部の機能は完全に使えない
もっともドメイン停止が本当に有効になるのかは、まだ明らかになっていない。しかし現在「The Daily Stormer」のサイトへ行くと、最初にエラーメッセージが出るようになっているそうだ。
また「The Daily Stormer」のユーザーによれば、現在も一部の機能は利用できるが、チャットアプリなどは完全に使えなくなっているという。
別のユーザーはこの事態に対し「これはまさにシュールな出来事だ。全く今日一日はクソったれな悪夢だ」とボヤいているとか。
「人々に暴力を促していた」
この「The Daily Stormer」を運営している会社は本社がアリゾナ州にあり、1997年に設立され、6000人の従業員がいるとされている。
サイトは基本的には言論の自由の権利を擁護しており、時には無知な内容の投稿でも許してきたという。
しかし「GoDaddy」のデジタル犯罪チームのBen Butler氏は、声明で次のように語っている。
「私たちの決断において、特にシャーロッツビルでの悲劇的な出来事があったことを考えると、『The Daily Stormer』は人々を扇動し、暴力を促し、一線を超えたのです。それゆえに他のプロバイダーへ移るための24時間が与えられたのです」(了)
出典元:INDEPENDENT:Google cancels registration for neo-Nazi website Daily Stormer(8/14)
出展元:METRO:Neo-Nazi site Daily Stormer kicked off second web host in less than 24 hours(8/14)