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イスラエル軍が、ガザ南部のハンユニス中心部に進軍、激しい空爆も実施

イスラエル軍が、ガザ南部のハンユニス中心部に進軍、激しい空爆も実施
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イスラエル国防軍(IDF)は、ガザ地区の北部や南部で激しい戦闘を繰り広げていると明らかにした。

 

北部や南部で激しい戦闘

 

イスラエル軍は12月5日、ガザ地区北部にあるジャバリヤ難民キャンプの「中心部」に攻撃を仕掛け、ハマスの治安本部を襲撃したと発表した。

 

また北部にあるハマスのもう1つの拠点、シュジャイヤの町でも激しい戦闘が行われたと報告している。

 

さらにイスラエル軍は南部の町、ハンユニスにも地上侵攻前に激しい空爆を加え、現在この町を包囲し、中心部でも激しい戦闘を繰り広げているという。

 

「状況は刻一刻と悪化している」

 

パレスチナの世界保健機関(WHO)の代表であるリチャード・ピーパーコーン氏は12月5日、南部のハンユニスと、国境に近いラファ周辺でイスラエルによる爆撃が激化しているとし、次のように述べた。

 

「ここ南部地域、ハンユニス、さらにはラファを含め、いたるところで爆撃が激化している。状況は刻一刻と悪化している」

 

またピーパーコーン氏は、ガザ地区に届いている人道支援は「少なすぎる」と発言。爆撃を逃れるためにさらに南へ移動する人が増える中、WHOは医療システムの脆弱性を深く懸念しているとし、「人道上の災害が増大している」と述べた。

 

これまでに約1万6000人が死亡

 

ガザ地区の保健当局によれば、12月5日にも中央部の町、デリ・アル・バラの住宅に対するイスラエル軍の空爆で、少なくとも45人が死亡したという。

 

また南部のハンユニスにあるナセル病院にも5日の朝には、約43人の遺体が搬送されたそうだ。

 

その上で保健当局は、これまでにイスラエル軍の攻撃により、約1万6000人が死亡し、そのうち70%が女性や子供だと明らかにした。

 

一方、「ハマス」の報道局は12月5日、10月7日以降、ガザ地区では子供7112人、女性4885人を含む少なくとも1万6248人が、イスラエル軍により殺害されたと発表した。

 

また少なくとも4万3616人が負傷し、約7600人が瓦礫などに埋まり、行方不明になっているという。

 

医療従事者やジャーナリストも死亡

 

もっとも犠牲になっているのは、民間人だけではない。パレスチナ自治政府のマイ・アルカイラ保健大臣は5日、記者会見で「戦闘が再開して以来、イスラエル軍に対し民間人への危害を制限するよう国際的に呼びかけているにもかかわらず、死者数は着実に増加している」と語った。

 

またアルカイラ保健大臣は、イスラエル軍の空爆により医療施設や病院が攻撃され、250人の医療従事者が殺害され、また医療従事者30人がイスラエル軍により拘束されたと明らかにした。

 

さらにイスラエル軍がガザ地区へ攻撃を開始して以来、前例のない数のジャーナリストも殺害されており、11月は過去30年間で最も多くの記者が殺されたという。

 

「永久の汚点を残すことになる」

 

ノルウェー難民評議会(NRC)のヤン・エゲランド事務局長は12月5日に声明を発表し、「ガザ地区でのパレスチナ民間人の死は、イスラエルを武器で支援してきた国々の評判に『永久の汚点』を残すことになるだろう」とし、次のように述べた。

 

「ガザ地区への攻撃は現在、私たちの時代において、民間人に対する最悪の攻撃の1つに位置付けられています。私たちは毎日、さらに多くの子供たちの死と、この状況に耐えている罪のない人々の新たな苦しみの深さを目の当たりにしています」

 

またカタールの首長であるSheikh Tamim bin Hamad al-Thani氏も、湾岸協力会議サミットの開会式において、次のように述べた。

 

「イスラエル占領軍は、あらゆる政治的、倫理的、人道的価値観を侵害してきました。この凶悪な犯罪を放置することは国際社会の恥です。イスラエルは非武装の民間人を、組織的かつ意図的に殺害している。これはイスラエルによる大量虐殺(ジェノサイド)です」(了)

 

 

出典元:The Guardian:Israel-Hamas war live: Israeli forces ‘in the heart of Khan Younis’, says IDF; at least 16,000 people killed since start of war, says Hamas(12/5)

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