ガザ地区での死者、70%は女性と子供:国連報告書
ガザ地区でイスラエル軍によって殺害された人々の、7割が女性と子供だったとする報告書が、国連によって発表された。
「民間人の死に無関心」
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は11月8日、報告書を発表し、イスラエル軍によりガザ地区で殺害された人の約70%が、女性と子供だったと明らかにした。
この報告書は32ページに及び、2023年10月から2024年4月までの6カ月間を調査対象にしているという。
ガザ地区で死亡が確認された人々の多くは、5歳から9歳までの子供で、実際犠牲者の8割が住宅の建物内で殺害され、そのうち44%が子供、26%が女性だったそうだ。
報告書の中で、国連はこの状況について「国際人道法の基本原則に対する組織的な違反」だと指摘。またこのようなイスラエルの攻撃の継続は「明らかに民間人の死に対する無関心さを証明しており、選択された戦争の手段による影響についての関心のなさを示している」と批判した。
New @UNHumanRights report details the horrific reality that has unfolded for the people of #Israel and #Gaza since 7 October 2023.
“Justice must be served with respect to the grave violations of international law that have been committed.”https://t.co/Ikkw9sbJPe pic.twitter.com/HfAQxsUD5M
— United Nations Geneva (@UNGeneva) November 8, 2024
国連レバノン暫定軍の基地へ攻撃
またレバノン南部に駐留している国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は11月8日、イスラエル軍が7日に、基地の1つに損害を与えたと発表した。
イスラエル軍の攻撃を受けたのは、レバノン南部の町、Ras Naqouraにある基地で、国連レバノン暫定軍は、これらがイスラエル軍による敷地内への意図的な攻撃だと非難した。
また7日には、首都・ベイルートへ向かう民間の車がイスラエル軍からの攻撃を受けたが、同時に国連レバノン暫定軍のマレーシア人の隊員を乗せたバスにも損傷を与えたという。
マレーシア国防省はこの攻撃により、6人の隊員が負傷したとし、そのうち1人が左腕を骨折して病院に搬送されたと明らかにした。
ガザ地区各地で攻撃が続く
イスラエル軍はガザ地区南部でも攻撃を続け、8日にはハンユニスで、避難していたパレスチナ人のテントを空爆。これにより3人が殺害され、5人が負傷した。
またハンユニスの東にある地区にも、イスラエル軍がドローン攻撃を行い、子供が死亡。南部ラファの海岸でも、1人の漁師が殺害され、数人が負傷している。
さらに北部のガザ市でも、イスラエル軍が住宅を空爆し、子供3人と女性数人を含む一家9人が死亡。幼児を含む多くの人々が負傷したという。
ガザ地区北部のジャバリア難民キャンプや、ベイト・ラヒヤの町も、イスラエル軍の砲撃を受け、4人のパレスチナ人が殺害された。
イスラエル軍はレバノンへも空爆を続けており、8日には少なくとも9人が殺されたそうだ。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israeli forces launch new air strikes on Beirut suburbs(11/8)