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ガザ地区への電力供給をイスラエルが遮断、北部で空爆も実施

ガザ地区への電力供給をイスラエルが遮断、北部で空爆も実施
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イスラエルは「ハマス」に対し、停戦協定の第1段階を延長するよう圧力をかけ、ガザ地区への電力供給を停止した。

 

「ハマス」に圧力をかけるため遮断

 

停戦協定の第1段階は、3月1日に終了したが、イスラエル側は残りの人質を解放するよう「ハマス」に要求し、第1段階の延長を求めてきた。

 

しかし「ハマス」側は予定通り、イスラエル軍のガザ地区からの全面撤退を含む、第2段階への移行を主張。これまで交渉が行われてきた。

 

イスラエルのエネルギー大臣であるエリ・コーエン氏は3月9日、「ハマス」への圧力を強めるため、ガザ地区への電力供給を遮断すると発表。「イスラエル人の人質全員の帰還を確実にするために、あらゆる手段を講じる」と述べたという。

 

ガザ地区への影響は不透明

 

ガザ地区では、大半がディーゼル発電機で電力をまかなっているため、電力供給の遮断が約230万人のパレスチナ人に、どのような影響を及ぼすかは定かではない。

 

しかしガザ地区の人道支援の関係者は3月9日、すでに稼働中の2つの淡水化施設が閉鎖を余儀なくされ、浄水供給がさらに減少すると考えていると語った。

 

また他の関係者も、残っている下水処理施設が影響を受ける可能性があると指摘したという。しかもすでにイスラエルは、ガザ地区への人道支援物資の供給も遮断している。

 

「ハマス」側は声明で、「ガザ地区から食料、医薬品、水を奪った後、電力供給を断つというイスラエル軍の決定を強く非難する。安っぽくて容認できない脅迫戦術で、我々の国民とその抵抗勢力に圧力をかけようとする必死の試みだ」と批判した。

 

連日、ガザ地区を空爆

 

またイスラエル軍は3月9日、ガザ地区北部で空爆を実施。イスラエル軍の報道官は、この空爆について「ガザ地区北部で、イスラエル軍付近の地面に、爆発装置を仕掛けようとしている過激派を狙ったものだ」と述べている。

 

しかしイスラエル軍は前日の3月8日にも、ガザ地区南部のラファで空爆を行い、イスラエルから侵入したドローンや過激派とみられるグループを狙ったという。

 

イスラエルは、「ハマス」に拘束されている人質58人を解放したいと望んでいるが、その半数以下はすでに死亡していると考えられている。(了)

 

出典元:The Guardian:Israel to cut off electricity in Gaza in apparent effort to force hand of Hamas(3/9)

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