米航空会社の機内で飛行中に「人間の心臓」を発見、急遽元の空港へ引き返す
アメリカでサウスウエスト航空の機内から人間の臓器が発見され、元の空港へ引き返す事態が起きた。
乗務員が「心臓」を発見
この出来事が起きたのは12月9日の午後(現地時間)。当時、サウスウエスト航空の3606便はワシントン州のシアトルから飛び立ち、テキサス州のダラスに向かって飛行を続けていたという。
ところがその後、乗務員が機内に「人間の心臓」が残されているのを発見。すぐに機長に報告したそうだ。
このため旅客機はアイダホ州東部の上空でUターンし、元のシアトル・タコマ国際空港へと引き返した。
シアトルで降ろされる予定だった
この「人間の心臓」はカリフォルニア州のサクラメントで機内に持ち込まれ、シアトルで降ろされる予定だったという。
しかしながら誰かが「心臓」を運ぶことを忘れたため、そのまま機内に残されたそうだ。
機長がその事実を乗客たちに告げ、シアトルに引き返すとアナウンスした時、人々はショックを受けたが、同時に人命を救うことができると喜んだ人もいたとか。
弁の移植用に提供されたもの
CNN日本版では臓器提供を手配したのは非営利団体シエラドナーサービスで、心臓に損傷はなく、時間通りに送り先に届いた、と伝えている。
またこの臓器は弁の移植用に提供されたもので、相手を指定して提供されたわけではなく、将来の手術に使われる可能性があるという。
シエラドナーサービスの責任者モニカ・ジョンソン氏は、提供者の家族は説明を受け「愛する家族の心臓弁が届いて治療に使われる見通しとなり、ほっとしていた」と語っているそうだ。
サウスウエスト航空の広報官は「シアトル・エリアにある目的地に、それをできるだけ早く届けることは、間違いなく必要でした。私たちにとって、乗客の方々の安全性と、貴重な荷物を安全に届けること以上に大切なことはありません」と語っている。
まさか「心臓」が機内に残されているとは意外だが、引き返したのは機長の賢明な判断だったと言えるだろう。(了)
出典元:The Seattle Times:Dallas-bound flight returns to Seattle after human heart was left onboard(12/13)
出典元:METRO:Plane forced to turn around after human heart was discovered onboard(12/13)
出典元:CNN:ドナー提供の心臓を降ろし忘れ、旅客機が空港に引き返す 米(12/15)