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病院で仲良く手をつなぐ子供の写真が“性差別的”と炎上…その理由とは?

病院で仲良く手をつなぐ子供の写真が“性差別的”と炎上…その理由とは?
Twitter / Medical Shots

幼い子供同士が仲睦まじい様子を見せる写真には、誰もが癒されてしまうはずだ。

 

しかしそんな愛らしい子供が仲良く手をつなぐを場面を写した写真に、“性差別的”との批判が集中し、炎上する思わぬ事態となっている。

 

幼い子供が手をつなぎ病院内を歩く写真

 

写真は今月10日、ツイッターアカウント「Medical Shots」に投稿されたもの。同アカウントは健康や病院など医療に関連する内容を投稿するもので、22万人を超えるフォロワーを有する。

 

一方、問題となった写真は“この写真可愛くない?”とのコメントと共に投稿されたもので、幼い男女が仲良く手をつなぎ、病院内を歩いている姿を捉えたもの。

 

そのうち金髪の長い髪を愛らしく結った女児が着る衣服の背中には“Nurse in Training(看護師が研修中)”、うつむきがちに歩く男児の背中には“Doctor in Training(医師が研修中)”とあるのが見て取れる。

 

女性は看護師、医師は男性というステレオタイプ的な表現に批判

 

しかしそんな写真がなぜ物議を醸すこととなってしまったのか。

 

この写真に反応した多くの人が問題視するのは、女児が“Nurse in Training(看護師が研修中)”とプリントされた衣服、男児が“Doctor in Training(医師が研修中)”とある衣服をまとっている点だ。

 

これに対しては、多くの男性看護師や女性医師をはじめとする医療関係者らが、看護師や医師といった職業に性別が関係ないことを相次いで指摘。

 

“この写真可愛くない?”とのコメントに対しても、“可愛くない。なんで女の子も医師じゃないんだ?それかなんで男の子が看護師じゃないんだ?”といった冷ややかなコメントが目立ち、医師を担うのは男性で看護師は女性の職業である、といったステレオタイプの価値化を押し付けるかのような点に疑問を呈している。

 

米国では男性看護師はわずか13%、賃金は女性よりも上

 

ただ職業における性別の壁が薄れつつある現在においても、医療の現場では女性看護師の数と男性医師の数が、男性看護師の数と女性医師の数に対して多くなっているのも事実だ。

 

米国では看護師の総数のうち男性が占める割合はわずか13%ほど。1960年には2%であったのと比較すると男性看護師の数は増えつつあるとはいえ、女性看護師の総数と比較して非常に少ないのは確かだ。

 

問題はそれだけではない。

 

男性看護師と女性看護師の間においては、明らかな賃金格差も認められているのだ。

 

米国では男性正看護師が女性正看護師よりも年間で5000ドル(約55万円)も多くの賃金を得ているとされており、看護師という職業における男女間の賃金差は近年30年以上にもわたり変化していないという。

 

Pixabay

“性差別”と決めつける人への批判も…

 

他方で今回問題となった写真が“性差別的”との批判については、疑問の声も上がっている。

 

ある人は“誰かこの子たちに話を聞いたのか?もしかしたら女の子の夢は看護師になることで、男の子の夢は医師になることで、だからこんな服を着ているのかもしれないぞ!なんでもかんでも自分の考えたいように考えて、結論に飛びつくのはやめるべきだ!”とコメント。

 

Boredpanda

 

またある人は“この写真の子供たちは、写真について嘆いている大人たちよりも、おそらく大人びていているだろうから、おかしなことだ”と皮肉を込めたコメントを残している。

 

Boredpanda

 

愛らしい子供たちを捉えたはずの写真が、思わぬ批判に晒されてしまうという今回の一件。“性差別的”であるとの批判はさておき、当の子供たちがこの件についてどう思っているのかが気になるところだ。(了)

 

出典:Boredpanda:21 Reactions To ‘Sexist’ Photo Of Girl And Boy Wearing Nurse And Doctor Scrubs

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