カタール人学者、イスラム法に則った正しい“妻の罰し方”を公開し物議に
カタール人社会学者が、YouTube上でイスラム法に則った“妻の罰し方”を公開し、ネット上で衝撃が広がっている。
“愛ゆえの暴力”の方法を説明する動画
物議となっている映像を制作したのは、カタール人社会学者のAbd Al-Aziz Al-Khazraj氏。動画は中東やトルコにおけるニュースを英語に翻訳・公開すると共に、メディアの監視や分析を行う非営利団体「Middle East Media Research Institute (MEMRI)」によって公開された。
映像ではAl-Khazraj氏と少年が登場し、同氏が少年に対してイスラム法に則って“妻を罰する方法”を説明。
女性が“男性の強さ”を感じられるような、“愛ゆえの”暴力をどのように行えばよいか手ほどきを示すものとなっている。
さらに映像の中においてAl-Khazraj氏は、女性の中には“暴力的で強い夫”と結婚することを喜ぶ者もいると豪語している。
一体どんな説明が行われているのか?
それでは映像においては、どのような説明がなされているのだろうか。
Al-Khazraj氏によると妻に対する暴力は軽く、苦痛を伴わないものであると共に、妻が夫の男らしさと力強さ、そして自らの女性らしさを感じるようなものでなくてはならないとのこと。
さらにAl-Khazraj氏は妻役に見立てた少年の肩を叩いたり身体をつかみ揺すりながら、「家を離れないように言っただろう。一体何度言わなければならないんだ?」などと大声で怒鳴る様子を見せつけた。
ただAl-Khazraj氏によると男性の中には妻の顔を殴ったり叩いたりする者もいるが、「それは許されない」とのこと。
預言者ムハンマドの慈悲に言及しつつ、同氏は「預言者は顔を打つことを禁じた。彼は男が妻の顔を叩くことを禁じたのだ。顔を叩いたり、頭を打ったり、鼻を殴ったりといった行為の全ては禁じられている。叩くことはしつけのためなのだ」としている。
また叩く際にはあざが残ったり出血したりしないよう、“優しく”行うようにとしている。
さらに「親愛なる視聴者よ、中でも結婚している者の多くは、どのようにして妻を叩けばいいか知りたいことだろう。妻を叩くことは必要なのか?男は妻を毎日叩かなければならないのか?それは違う」などと述べた。
男性の役割についても強調
Al-Khazraj氏はそれだけではなく、動画の中で男性の役割についても強調。
「第一に男性は家のリーダーであることを理解しなければならない。リーダーには会社の経営者のように、権力がある」と主張。
「家のリーダーは生活が続けられるよう、妻をしつける決定を下してもよい」などとしている。
一方、動画の中でAl-Khazraj氏は妻を叩く前にまず叱り、さらにベッドを共有することを辞めた上、それでも妻の態度が改善されなければ“最終手段”として暴力行為に及ぶべきだと伝えている。
また動画の中でAl-Khazraj氏は、「我々の宗教が残酷であるか否か、問いかけを始めるべきではない」とし、「そんなことはない。我々の宗教は慈悲と優しさの宗教なのだ」としている。
宗教が異なれば考え方も違うのは当然だが、女性に対する暴力を正当化するような動画の内容に対し、納得できるイスラム教徒以外の人間は少ないのではないだろうか。(了)
出典:The Sun:Fury as vile cleric from World Cup host country Qatar films shocking guide on how Muslim men should beat their wives(4/16)
出典:Memri:Qatari Sociologist Abd Al-Aziz Al-Khazraj Al-Ansari Demonstrates Correct Wife-Beating In Islam (4/3)