密集と離散、人目を欺くメディアのテクニックをカメラマンが暴露
ソーシャルディスタンシングがノルマとなっている今、メディアはあちこちの場所の映像を取り上げて、人の混み具合を報じている。
それを見て「こんなに密集しているのか」と感じたり、「人がほとんどいない」と感じたりしている私たちは、現実とは違うものを見せられ、誘導されている可能性があるのをご存知だろうか。
ニュースメディアに写真を提供するオランダのフォト・エージェンシーが、実際の写真でそれを証明して見せた。
同じ風景が違うものに
フォト・エージェンシー「Ritzau Scanpix」の2人のカメラマン(Ólafur Steinar Gestssonさん、Philip Davaliさん)は、ウイルス蔓延防止対策が継続されるコペンハーゲンの、同じ場所で、同じ時に、同じ人々の様子を撮った。現実は1つのはずだが、出来上がった2枚の写真からはまったく違った印象を受ける。その理由は、撮影アングルとレンズの違いだ。一方は望遠レンズで視野(画角)を狭くして、もう一方は広角レンズで広い範囲を撮っている。
望遠レンズ
広角レンズ
望遠レンズ
広角レンズ
望遠レンズ
広角レンズ
混雑の実例として利用される写真
オランダでは最近、国民がソーシャルディスタンシングのガイドラインを守っていないと主張する政治家や政府関係者が、メディアに掲載された写真を例として挙げることが多くなっているそうだ。
写真を提供しているRitzau Scanpixの編集者・Kristian Djurhuusさんは、「自分たちの写真が間違って解釈されること」を恐れ、今回の一連の写真を発表することに決めたそう。海外のアート/フォトグラフィー系サイトにこう話している。
「写真は、物と物との距離を実際のイメージ通りに写さないことがあります。この点を一般の人たちに知ってもらい、気を付けてもらうことは、写真を提供する側である我々の義務ではないかと思います」
望遠レンズ
広角レンズ
望遠レンズ
広角レンズ
望遠レンズ
広角レンズ
(了)
出典元:Facebook/Ólafur Steinar Rye Gestsson
出典元:boredpanda:Photographer Takes Pics Of People In Public From 2 Perspectives And It Shows How Easily The Media Can Manipulate Reality(5/1)