南米ボリビアのウルウル湖がゴミだらけ、プラスチックが広がる光景がショッキング
南米のボリビアにある湖が、大量のプラスチックで覆われ、その様子が公開されている。
野生動物の生息地だった
その湖とは、ボリビアの首都・ラパスの南東124マイル(約200km)、海抜約1万2000フィート(約3660m)の地点にある「ウルウル湖(Uru-Uru)」だ。
ここは特にアンデスフラミンゴの重要な生息地となっており、乾季になると多くのフラミンゴがアンデス南部から渡ってくるという。しかし近年は、大量のプラスチックのゴミで覆われ、野生動物の個体数も急激に減少しているそうだ。
その様子は、実際にYouTubeにも動画で投稿され、またアメリカなどの大手メディアでも紹介されている。
Part of Bolivia’s Lake Uru-Uru is covered by trash, plastic and runoff from mines, leaving only a small area habitable for wildlife.
The plastic gets to the lake via Oruro, where residents dump refuse, polluting it with heavy metals like zinc and arsenic. https://t.co/MeMVKtlb35 pic.twitter.com/7lcl4J58wq
— ABC News (@ABC) March 26, 2021
運河からゴミが湖に流れてきている
3月25日、地元のエコロジストであるLimber Sanchez氏は、AP通信の記者と会い、この状態を解説した。
その説明によれば、このプラスチックはOruroの街から始まるTagarate運河から湖に運ばれてきたものだという。そしてOruroの街では、住民らが運河にプラスチックを捨てているそうだ。
またこの湖は、近くのサンホセ鉱山から流れ出た、カドミウムや亜鉛、ヒ素なといった重金属によって汚染されているとも言われている。
さらにSanchez氏によれば現在、湖のごく一部だけが、かつて豊かだった野生生物を維持できているという。
この湖で育った地元の住民、Vicente Ramosさんは「ここでは釣りもできましたし、なんでもできました。ここには鳥たちがいました。しかし今や、鳥たちは汚染のために、またここで起きている全てのことのために、死に続けています」と述べている。
ウルウル湖は、あの「天空の鏡」と呼ばれるウユニ塩湖と、首都ラパスの間にあるという。
国や自治体は、現在湖をきれいにするためにこの問題に取り組んでいると述べているが、果たしてどのくらいの時間がかかるのだろうか?(了)
出典元:KOLD:Lake Uru-Uru in Bolivia covered in plastic waste(3/25)