パリが自転車の街になる?市内で車の制限速度を時速30kmに設定
フランスの首都・パリでは、自動車の制限速度がかなり低く抑えられることになった。
交通事故・騒音・大気汚染を減らす目的
パリ市内では8月30日から、一部の道路を除いて、車の制限速度が時速30kmに設定された。
この目的は交通事故を減らすことや、騒音・大気汚染のレベルを下げることにある。
すでに市民の59%がこの制限速度に賛成しており、一部の企業は反対を表明しているという。
メインの道路は例外
この取り組みは昨年、パリ市長に就任したAnne Hidalgo氏が進めており、30日より前から、すでに市内の3分の2の道路で、この速度制限が設けられていたそうだ。
ただいくつかのメイン道路は例外のままとされ、シャンゼリゼ通りでは制限速度が時速50km、環状道路のペリフェリック大通りでは時速70kmになっているという。
また同様の制限速度はフランスの他の街、グルノーブルやリール、他国ではスペインのビルバオやベルギー首都・ブリュッセルでも、導入されているとか。
自転車のレーンが増える
すでにパリでは路上駐車場も半分に減らされ、来年にはほとんどの自動車が市の中心部に乗り入れることができなくなるそうだ。
代わりに自転車専用レーンは増えており、通りもデザインし直され、歩行者に優しい街づくりが行われるという。
ただ反対派のキャンペーン団体「40 Million Motorists」のPierre Chasseray氏は、このような措置によって汚染や騒音が軽減されるという考えに異議を唱えている。
同氏は「音も公害も減っていないし、事故も減っていない。スピードに関する意識向上キャンペーンの方が効果的だっただろう」と述べている。(了)
出典元:BBC:Paris speed limit falls to 30km/h(8/30)