新型コロナの影響で、タクシー会社が車を使って野菜を栽培する事態に【タイ】
新型コロナウイルスの影響により、タイのタクシー会社などが、車で野菜などを栽培することを余儀なくされている。
「タクシーの墓場」が出現
タイの首都・バンコクでは現在、新型コロナによる厳しい行動制限が科せられ、通りも閑散としているという。
また海外からの観光客も激減しているため、タクシー業界は大打撃を被り、多くのドライバーが都市から、故郷へと帰ってしまったそうだ。
このためタクシー会社の駐車場には、運転手のいない車が残され、「タクシーの墓場」とまで呼ばれているとか。
After a year & a half of no foreign tourists & repeated lockdown, some taxi drivers in Bangkok decided that at least they could make use of their cars to grow some edible veggies. #WhatsHappeningInThailand #Thailand #โควิด19วันนี้ #ม็อบ14กันยา #ป photo ht BangkokBizNews pic.twitter.com/1tXiL7AHUb
— Pravit Rojanaphruk (@PravitR) September 14, 2021
タクシーを小さな畑にする
このような状況の中、あるタクシー会社は、車の屋根に小さな畑を作り、そこで野菜などを育てる決断をしたという。
実際に「Ratchaphruekタクシー組合」の従業員は、竹製の枠にゴミ袋のビニールを張り、その上に土をかぶせて、そこにキュウリやトウガラシ、ズッキーニなどの苗を植えているそうだ。
これらの作物は、仕事が無くなった運転手や従業員の生活の足しに使われ、残りは地元の市場などで販売されることが期待されている。
The “taxi graveyard” at the Boworn Taxi Cooperative in Bangkok has been turned into a vegetable garden, staff members planting veg on the vehicles’ roofs.
Read more: https://t.co/uNLSQibqsF pic.twitter.com/3CqDgGy03a
— The Nation Thailand (@Thenationth) September 15, 2021
厳しい入国規制の影響
バンコクのタクシー業界は通常、旅行業界に大きく依存しているが、新型コロナにより国内への入国が厳しく制限されているため、ほとんど行き詰まりの状態になっているという。
タクシー会社のオーナーの1人であるThapakorn Assawalertkun氏は、次のように語っている。
「これが最後の選択肢です。多くの車にはまだ多額のローンが残っています。(車の)屋根の上で野菜を育てても、ほとんどのタクシーは修復不可能なほど損傷しているので、ダメージはありません。エンジンは壊れているし、タイヤはパンクしている。もうどうしようもありません」(了)
出典元:BBC:Thailand Covid: Idle taxis used to grow food for out-of-work drivers(9/17)