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ウクライナの情報機関、ロシアがザポリージャ原発で挑発行為を行う可能性を警告

ウクライナの情報機関、ロシアがザポリージャ原発で挑発行為を行う可能性を警告
Twitter/Defence intelligence of Ukraine

ウクライナ軍の情報機関は、ロシア軍がザポリージャ原子力発電所で何らかの「挑発行為」を行う可能性があると警告した。

 

従業員の立ち入りを禁止か

 

ウクライナ軍の情報機関は、ロシア軍が8月19日にザポリージャ原発を一時的に閉鎖(休日)するとの見方を示した。

 

そしてこの日、原発内には運転員だけが残り、その他の従業員の立ち入りが禁止される予定だと指摘した。

 

このことから情報機関は、ロシア軍がザポリージャ原発で、何らかの「挑発行為」を計画していると警告した。

 

災害対応訓練を実施

 

ウクライナ側はすでに、ザポリージャ原発において、チョルノービリ原発(チェルノブイリ原発)と同じ災害が再び起こるのではないかと懸念しており、先日ガスマスクと防護服を着用した数十人のウクライナの救急隊員が、災害対応訓練に参加したという。

 

この訓練では、負傷者の避難、放射線検査の実施、汚染された車両の洗浄などの練習が行われたそうだ。

 

ウクライナの内務大臣は、ロシアに占領されたザポリージャ原子力発電所での「あらゆるシナリオに備える」必要があると警告。原発がロシア軍に支配されている限り、「大きなリスク」があると述べていた。

 

放射能の拡散もシミュレーション

 

一方、ウクライナの水文気象研究所(Hydrometeorology Institute)の科学者たちは、原発事故による放射性物質の拡散をシミュレーションした。

 

その結果、ここ数日の気象条件では放射性汚染物質は、北のバルト海まで到達し、エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、そしてベラルーシを直撃する可能性があることが判明したという。

 

また西に向かえば、モルドバ、ルーマニア、セルビア、スロバキア、ハンガリー、チェコ共和国に達すると予測されている。

 

双方が攻撃を非難

 

ウクライナ側は、ザポリージャ原発を盾にして、ロシア軍がウクライナの標的を砲撃していると非難している。

 

一方、ロシア側は、ザポリージャ原発を砲撃しているのはウクライナだと主張。原発内には重火器が配備されていないとし、警備隊だけが残っていると説明している。

 

しかしロシア外務省は、「ザポリージャ原発周辺を非軍事化すべき」とするアントニオ・グテーレス国連事務総長の提案を拒否し、施設を「より脆弱にする」と述べるにとどまった。(了)

 

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: Ukrainian military intelligence believes Russia planning ‘provocation’ at Zaporizhzhia nuclear plant – as it happened(8/18)

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