約100年間、貸し出されていた本が、ついに図書館へ返却【アメリカ】
長い間、借りられていた本が、やっとアメリカの図書館に返却された。
1927年2月に返却予定だった
その本とは、ベンソン・ロッシング著の「アメリカ合衆国の歴史」だ。
これは1927年2月に、カリフォルニア州の町、ナパバレーにある「セントヘレナ公共図書館」に返却される予定だったという。
しかし約100年近く返却されないまま時が過ぎ、今月初めナパバレーに住む、ジム・ペリーさんが図書館に返したという。
妻の祖父が借りていた本
この本は、ジムさんの亡き妻、サンドラ・ラーンド・ペリーさんの祖父、ジョン・マコーミックさんが借りていたものとされ、5世代にわたって彼の家族のもとにあったそうだ。
しかし数週間ほど前、本に「セントヘレナ公共図書館」のスタンプが押されていたことに気づき、ジムさんは図書館に持っていくことにしたという。
そして本を返却したのだが、それまでジムさんは、その重要性に気づかなかったとか。
また当時、図書館のスタッフも古い本だということだけを理解し、きちんと本を見ていなかったそうだ。
しかし図書館長のクリス・クライデンさんは、後で受け取って初めて、この本が当館所蔵のオリジナル本の一つだと分かったという。
果たして罰金は?
この本の罰金は合計で推定1756ドル(約24万7000円)になるはずだったが、図書館は2019年に罰金の徴収を停止していたそうだ。
その場合でも罰金の上限である10ドルが科せられるはずだったが、図書館側がジムさんに請求しなかった可能性が高いと考えられている。
この本は一部がバラバラになっていたため、現在図書館の展示ケースに収められているという。(了)
出典元:ABC News:Overdue book returned to California library after nearly 100 years(5/25)