英首相が異例のトランプ批判、アフガン戦争でのNATO軍の発言受け「侮辱的」

アメリカのトランプ大統領が、アフガニスタン戦争でのNATO軍の働きについて言及したことについて、イギリスの首相が異例の批判を行った。
「最前線から離れた場所にいた」
トランプ大統領は1月22日のFOXニュースでのインタビューで、「(NATOは)アフガニスタンに部隊を派遣したと言うだろう。しかし実際には、彼らは最前線から少し離れた場所に留まっていた」と述べた。
また21日のダボス会議でも、トランプ氏は同様の主張を展開。「私はNATO加盟国全員をよく知っている。(略)我々が彼らのために、そこ(アフガニスタン)にいたことは知っている。しかし、彼らが我々のために、そこにいてくれたかどうかはわからない」と発言した。
しかし実際、20年間続いたアフガニスタン紛争では、NATO軍兵士3486人が死亡し、そのうち2461人はアメリカ軍の兵士だった。カナダでは民間人を含む165人が死亡し、イギリス軍の兵士も457人が死亡している、
アフガニスタンで戦ったイギリス軍とNATO軍が、最前線を避けていたというトランプ大統領の主張に対し、多くの国から非難の声が上がり、イギリスのスターマー首相も、トランプ大統領を批判した。
「率直に言ってひどい」
スターマー首相は1月23日、アフガンの戦いで命を落とした457名のイギリス軍兵士に敬意を表し、記者会見で次のように述べた。
「私は彼らの勇気、勇敢さ、そして祖国のために払った犠牲を決して忘れません。負傷者も多く、中には人生を変えるような重傷を負った人もいます。ですから、私はトランプ大統領の発言を侮辱的で、率直に言ってひどいと考えています」
トランプ大統領に謝罪を求めるかと問われると、スターマー首相は「もし私がそのような誤った発言をしていたら、もちろん謝罪する」と述べた。
ただスターマー首相は、イギリスの安全保障にとって、アメリカとの「非常に緊密な」関係の重要性を強調し、次のように続けた。
「この関係があったからこそ、我々はアフガニスタンで、我々の価値観のためにアメリカと共に戦った。そして、まさにこの文脈において、自由のために、そして我々の信念のために同盟国と共に戦った人々が命を落とし、ひどい怪我を負ったのだ」
We will never forget the sacrifices of those who served in Afghanistan. pic.twitter.com/kueDIF1KOu
— Keir Starmer (@Keir_Starmer) January 23, 2026
「徴兵逃れ」の指摘も
トランプ氏の発言は、イギリスの極右政党「リフォームUK」の党首であるナイジェル・ファラージ氏も批判しており、彼は「ドナルド・トランプは間違っている。20年間、我が国の軍隊はアフガニスタンでアメリカ軍と共に勇敢に戦った」とSNSの「X」に投稿した。
イギリスの自由民主党の党首、エド・デイビー氏も、アメリカ大使を召喚するよう求め、トランプ氏がベトナム戦争当時、兵役を回避したと非難。「よくも兵士たちの犠牲を疑問視できるものだ。ファラージ氏をはじめ、いまだにトランプ氏に媚びへつらう者たちは、恥を知るべきだ」と述べた。
トランプ大統領は、かかとに骨棘(bone spurs)があると診断されたため、ベトナム戦争には従軍していない。しかしこの医学的根拠には疑問が呈され、「徴兵逃れ」をしたのではないか、と疑われている。(了)
出典元:The Guardian:Starmer rebukes Trump over ‘frankly appalling’ remarks on Nato troops in Afghanistan(1/23)

























