ハンガリーの総選挙でオルバン首相の与党が敗北、16年続いた極右政権に幕

東欧のハンガリーで4月12日、総選挙が行われ、ビクトル・オルバン首相の率いる与党が大敗した。
野党が53%以上の支持を獲得
開票率93%の時点で、ペーテル・マジャール氏が率いる野党の「Tisza党」は53%以上の支持を獲得し、オルバン首相率いる与党「Fidesz党」の37%を上回り、勝利した。
また「Tisza党」は、ハンガリーの106選挙区のうち94選挙区で勝利する見込みだが、まだ3分の2の議席を獲得できるかどうかは明らかになっていない。
3分の2の議席を獲得すれば、大幅な法改正に必要な議席数を確保できることになるという。
敗北したオルバン首相は支持者を前に、「勝利した政党に祝意を表します。我々は野党として、ハンガリー国民と祖国に奉仕していくつもりです」と述べ、負けを認めた。これにより、16年間続いた、オルバン政権が幕を閉じることになる。
16年続いた極右政権
オルバン首相はロシアのプーチン大統領やアメリカのトランプ大統領とも関係が良好で、これまで権威主義的、極右的な政策を推し進めてきた。
実際、オルバン首相は国家権力を駆使して、反対勢力を弱体化させ、大幅な定数削減と自らに有利な選挙区の区割りを行い、過去4回の総選挙で3分の2超の議席を獲得してきたという。
それにより憲法改正を行い、メディアも支配し、言論を統制。また司法の独立も形骸化させ、ほぼ独裁体制を維持してきた。
またオルバン首相は、EU内でも重要な決定事項に対し、頻繁に拒否権を行使し、内部からEUを分裂させようとしているのではないか、と疑われてきた。
実際、ウクライナ支援に対するEUの努力を繰り返し阻み、プーチン大統領との緊密な関係を築き、ロシアから石油の輸入を継続してきた。
最近では、オルバン政権の高官が、EU協議の内容を頻繁にロシアと共有していたことが明らかになり、ハンガリーがEU内でロシアの代理として行動していたとの非難が高まっている。
「真実が嘘に打ち勝った」
一方、選挙で勝利したペーテル・マジャール氏は、以前、オルバン首相の忠実な支持者だったが、汚職撲滅や医療、公共交通機関といった生活上の問題に取り組んできたという。
また今回の選挙では、オルバン政権下で悪化した欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)との関係を再構築すると訴えてきた。
勝利演説で、マジャール氏は、「今夜、真実が嘘に打ち勝った。今日、我々が勝利したのは、ハンガリー国民が、祖国が自分たちのために何をしてくれるかを問うのではなく、自分たちが祖国のために何ができるかを問うたからだ。あなた方はその答えを見つけ、それを実行した」と述べた。
ハンガリー国家選挙管理委員会によると、投票率は80%近くに達し、共産主義時代後における選挙史上最高の投票率を記録したという。(了)
出典元:ABC News:Hungarian Prime Minister Orbán is ejected after 16 years in a European electoral earthquake(4/12)


























