妊娠中にアセトアミノフェンを服用しても、子供の自閉症には影響なし

新たに発表された大規模な研究により、妊娠中のアセトアミノフェンの服用と、生まれてくる子供の自閉症には関係がないことが示された。
トランプ政権が服用を避けるよう促す
アセトアミノフェンとは解熱・鎮痛薬の1つで、発熱や悪寒、頭痛などの症状を改善し、広く一般の風邪薬に含まれているという。
そしてアメリカのトランプ大統領や閣僚たちは、根拠となる十分な証拠もないまま、妊婦にアセトアミノフェンの服用を避けるよう促し、FDA(米国食品医薬品局)も、妊娠中の使用と自閉症との関連性を示唆し、アセトアミノフェンの安全表示を改訂する手続きを開始した。
しかし4月13日に「JAMA Pediatrics」誌に掲載された、デンマークでの新たな研究により、妊娠中にアセトアミノフェン(商品名タイレノール)を服用しても、子どもの自閉症発症には影響がないことが示された。
150万人の子供を分析
この研究では、1997年から2022年の間に生まれた150万人の子供を分析。その結果、母親が妊娠中に「タイレノール」を服用した場合、子供の約1.8%が自閉症を発症したのに対し、服用しなかった母親の子供では3.0%が発症したという。
またスウェーデンで行われた以前の研究でも、兄弟姉妹を対象に調査を行った結果、妊娠中の「タイレノール」の服用と、自閉症との因果関係は認められなかった。
しかしながら、トランプ政権の発表以来、アメリカでは、救急外来における「タイレノール」の使用量が16%減少したことが明らかになっている。
製薬会社や医学会も反論
以前、「タイレノール」の製造元である「Kenvue」社は声明の中で、次のように述べていた。
「独立した信頼できる科学的研究により、アセトアミノフェンの服用が自閉症を引き起こさないことが、明確に示されていると確信している。これに反するいかなる示唆にも強く反対し、妊婦の健康リスクを深く懸念している」
またアメリカ産科婦人科学会(ACOG)なども、トランプ政権に反論し、「タイレノール」は妊婦の痛みや発熱を治療するための数少ない選択肢の1つであり、放置すると有害となる可能性があると指摘していた。
自閉症に関しては、遺伝的要因や環境要因が関与している可能性が高く、これまでも「タイレノール」やワクチンが自閉症の原因であるとは証明されていない。
ただ妊娠中の女性がイブプロフェンを服用することは、合併症のリスクがあるため、一般的に推奨されていないという。(了)
出典元:ABC News:Tylenol during pregnancy has no link to autism, large study finds(4/16)

























