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インドでトンボの種が35%減少、一部は絶滅した可能性

インドでトンボの種が35%減少、一部は絶滅した可能性
X_Ashwin Deshpande

世界でも生物多様性に富んだインドの地域で、トンボの種が減少していることが調査で明らかにされた。

 

トンボとイトトンボの種が約35%減少

 

この調査はインド政府の科学技術省の資金提供を受け、2021年から2023年の2年間、インドの西ガーツ山脈周辺にある5つの州で実施されたという。

 

西ガーツ山脈一帯は生物多様性に富んだ地域とされ、143種のトンボとイトトンボが生息しており、今回の調査では、このうち少なくとも40種がこの地域の固有種、つまり世界の他の地域では見られない種であることが判明した。

 

しかし同時に、これまでこの地域で報告されていた、少なくとも79種のトンボが確認されず、西ガーツ山脈におけるトンボとイトトンボの種数が約35%減少したことが明らかにされた。

 

一部の種が絶滅した可能性

 

この研究を主導した進化生態学者のPankaj Koparde氏は、これらの種の中には極めて稀少なものや、特定の季節にしか活動しないものがあり、研究者が見逃した可能性があると指摘している。

 

しかし同時に、種の減少は潜在的な喪失、つまり一部の種が絶滅したことが原因である可能性もあるとし、次のように述べた。

 

「トンボやイトトンボは、地域の健全性を示す良い指標です。したがって、これらの種の数が減少すると、生態系の劣化を示唆している可能性があります」

 

インドで最も重要な湿地帯の1つ

 

ユネスコ世界遺産に登録されている西ガーツ山脈は、インド西海岸沿いに1600kmにわたって連なる山脈とされている。

 

この地域は、インドで最も重要な湿地帯の1つであり、少なくとも325種の絶滅危惧種と、インドの動植物種の30%以上が生息しているという。

 

また、固有種や地域固有種が特に豊富で、固有種は独自の進化の過程をたどり、それぞれの生息地で受粉または生殖を通して、地域の気候調節や生物多様性の維持に貢献しているそうだ。

 

しかし西ガーツ山脈もまた脅威にさらされており、国際自然保護連合(IUCN)は2025年の報告書で、「都市化や農業拡大、家畜の放牧、インフラ開発(風力発電所やダムなど)、外来種、鉱業が、引き続き(同地域に)深刻な脅威を与えている」と指摘していた。(了)

 

出典元:BBC:Dragonflies in distress: Scientists sound alarm in India’s ecological hotspot(5/2)

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