会社のGmailは下書きさえも上司から丸見え 元Google社員がブログでリーク
Googleのサービス「G Suite」を使っている企業は少なくないだろう。
G SuiteとはGmailやGoogleドキュメント、Googleドライブ、Googleカレンダーなどがセットになった企業向けサービスだ。
このサービスを使うあなたの一挙一動が見られているかもしれない、と元Googleの社員が警告を発している。
G Suiteのプランによって
現在はFreedom of the Press財団という、報道の自由を守る非営利団体に勤めているMartin Sheltonさん。以前Google社員だったという彼は10月9日、財団のサイトにG Suiteに関する長文のブログ記事を掲載した。
それによると、Googleが必要に応じてG Suiteのユーザーアカウント内を見れるだけでなく、企業が契約しているG Suiteのタイプによっては、経営者や管理職が社員のアカウント内を見て回ることも可能になっているという。
例えば、Googleドライブで社員が共有している1つのファイルを、あなたが開いたとする。するとその時間や、今までにそのファイルをあなたが何回開いたかという記録が残り、後から上司がチェックできるようになっているという。
つまり、G Suite内での社員のアクションは実質的に筒抜けと思っていいそうだ。
メールの下書きも隠せない?
これを聞いても驚かない人もいるだろう。実は、G SuiteのヘルプページにGoogleはこう明記している。
G Suite アカウントでは、管理者から割り当てられたメールアドレスを使用して、多くの Google サービスにアクセスできます。管理者はこのアカウントに保存されているあらゆるデータ(ユーザーのメールを含む)にアクセスできるという点にご注意ください。
Sheltonさんによれば、「あらゆるデータ」の中にはファイルへのアクセス数など、社員が見れないデータも当然含まれているそうだ。
管理者にメールの中身を読まれることは、大抵の人が予測しているかもしれない。だが、メールの下書きは盲点ではないだろうか。Sheltonさんはこう書いている。
管理者はあなたのメールの下書きを、ライブで読むことができる。また文字がタイプされる様子を後からリプレイすることもできる。
保存した下書きだけでなく、書いて(打って)いる場を実況中継のように読め、リプレイもできるということになる。
上司へのメールにフラストレーションが表れてしまい、慌てて書き直したとしても、すでに手遅れなのかもしれない。(了)
出典元:Mashable:Yes, your boss can read your Gmail drafts(10/10)
出典元:Freedom of the Press Foundation:Newsrooms, let’s talk about G Suite(10/9)