デルタ航空が海外旅行での隔離を必要としない方法を確立、初めてのフライトを実施
アメリカのデルタ航空が、海外旅行をする際に新型コロナによる隔離(または検疫)を必要としない方法を確立し、そのサービスを開始した。
複数の検査を組み合わせる
デルタ航空は、アメリカからヨーロッパへ行く場合、乗客が入国時に隔離(または検疫)されずに済む方法を試すプログラムを、3週間にわたって試験してきたという。
そのプログラムでは航空会社は、有名な総合病院「メイヨー・クリニック」のアドバイザーと共同で、複数の検査を含んだ感染対策の実施要項を確立。その結果、この安全が確認されたそうだ。
その内容とは、出発の5日前に乗客にPCR検査を行い、ジョージア州の街、アトランタの空港から飛行機に搭乗する前にも、非感染迅速検査(抗体検査か?)を実施。さらにヨーロッパに到着した際にも、2回目のPCR検査を行うというもの。
この方法で実際にテストを行った結果、移動した乗客らが陰性のままで、目的地の都市や社会に影響を及ぼさないことが確認されたという。
すでに最初のフライトを実施
これにより12月15日には、アトランタからオランダのアムステルダムまで、入国時に隔離を必要としない最初のフライトが行われた。
またイタリアのローマへ向かう同様のフライトも、今週末に実施される予定とされている。
この方法を利用すれば、米国の旅行者は仕事や病気、教育などの理由で国外へ移動する場合、到着時に隔離(検疫)されることがないという。
国際線は昨年と比べ70%低下
アメリカの航空業界における国際線は、新型コロナの影響により、前年比で70%も低下しており、今でも多くの国がアメリカ人に対して国境を閉ざしている。
またアメリカからヨーロッパへ向かう大西洋ルートは最も収益性が高いとされており、業界はかねてから政府に対して、このような飛行前検査が世界的な合意に至るよう圧力をかけてきたそうだ。
ただ空の旅は、ファイザーやモデルナのワクチンの開発があっても、2024年までパンデミック前のレベルに戻らないとも予測されている。(了)
出典元:ABC News:Delta’s ‘COVID-free’ flights to Europe allow passengers to skip quarantine(12/18)