メジャーリーグが、ストライクとボール判定のため新たな方法をテスト
アメリカの大リーグ(MLB)が、ストライクとボールを判定するため、コンピューターとカメラの導入を検討している。
ボールを追跡し、自動で判断
現在、MLBは、「自動ボール・ストライク判定システム(ABS)」と呼ばれる新技術を、スリーエー(AAA・マイナーリーグの最上位)の試合でテストしているという。
このシステムは、「ホークアイ」社の専用カメラで構成され、ピッチャーマウンドからキャッチャーミットまでのボールを追跡。自動で、ストライクかボールかを判断するそうだ。
MLBのエンジニアは、2019年からこのシステムの開発に取り組んできたと言われている。
審判への「チャレンジ」で使用
フィラデルフィア・フィリーズ傘下のAAAの試合では、このシステムが「チャレンジ」に使われたという。
具体的には、審判がボールとストライクをコールし、バッター、キャッチャー、ピッチャーがその判断に異議を唱え、チャレンジ。すると球場内のスコアボードにABSの判定が表示されるそうだ。
元メジャーリーガーのダグ・グランビル氏によれば、不正確と思われる判定に苛立つプレーヤーにとって、このテクノロジーはゲームに新たなプレイヤーを加えるものだという。
そもそもコンピューターのストライクゾーンは変わらないが、人間の審判のストライクゾーンは変わることがある。
試合を観戦した観客のアンソニー・ピレッジさんも、最終的には公平性に帰着するとし、次のように述べている。
「機械(コンピューター)があれば、より正確で、より公平な試合ができ、アンパイアとの口論や退場が減ると思う」
ただMLB野球運営担当副会長のモーガン・ソード氏は、ABSをどのようにゲームに組み込むかについて、いくつかの疑問が「まだ解決されていない」とし、次のように述べている。
「今季のスリーエー(AAA)でのテストを機に、競争の激しい環境でこれらの疑問点を解決していきたい」(了)
出典元:ABC News:MLB testing new technology during games to help settle balls vs. strikes conflicts(9/7)