都市の4倍もある巨大な氷山が分離、移動を開始したことが衛星画像で確認される
大きな氷山が氷棚から切り離され、漂い始めたことが研究者らによって確認され、注目されている。
ロンドンの面積の4倍もの大きさ
その氷山とは「A68」と呼ばれるもので、南極にある「Larsen C氷棚」から切り離されているのが先週、人工衛星によって確認されたという。
「A68」は広さが5800平方km、重さも1兆トンあり、ロンドンの面積の4倍もあるとされているが、これでも2000年に「Ross氷棚」から切り離された氷山の記録の半分にしかならないそうだ。
オランダのDelft大学のStef Lhermitte教授は先週の水曜日に、切り離された「A68」の衛星画像をツイッターに投稿。
「当初起きた前後の動きの後に、Larsen Cの氷山A68は今、漂い始めたそうだ」とコメントしている。
#LarsenC 's iceberg #A68 continues to drift in the today's 16/9 vs. 13/9 @ESA_EO #sentinel1 composites pic.twitter.com/e8ncIv59v9
— Stef Lhermitte (@StefLhermitte) September 16, 2017
比較画像で巨大氷山の移動を確認
さらにLhermitte教授は水曜日に人工衛星から撮影されたものと、土曜日に撮られたものを比較した画像を16日に公開。やはり氷山が移動し続けていると伝えた。
この氷山は分裂し、航路上に漂うことが懸念されているが、もし衛星から確認できないほど小さな塊に分かれた場合は、船舶に大きなリスクをもたらす可能性があるそうだ。
研究者の中には、このように氷棚から大きな氷山が切り離される現象は、「通常通り」として、地球温暖化の影響ではないという見方をする人もいるとか。
ただしニュージーランドの首都、ウェリントンにあるヴィクトリア大学のNancy Bertler教授によれば、地球温暖化とオゾンホールが、この地域に1000年近く存在していた多くの氷棚の分裂をこれまでも引き起こしてきたという。(了)
出典元:INDEPENDENT:Massive Antarctic iceberg is drifting out to sea, new satellite images reveal(9/16)