アフリカ東部でイナゴが大発生、ソマリアが非常事態宣言を発令
アフリカのソマリアでイナゴが大発生し、国家非常事態宣言が発令された。
大量の植物を食べるイナゴ
現在、アフリカ東部では、巨大なイナゴの群れが広がっており、大きな被害を出しているという。
このためソマリアでは非常事態宣言を発令。農業大臣も「バッタが大量の植物を食べてしまうため、ソマリアの脆弱な食料の安全保障の状況が、大きな脅威にさらされた」と述べた。
また収穫が始まる4月前にも、この状況がコントロールできないかもしれないと危惧されているそうだ。
国連は、イナゴがソマリアやエチオピアで、この25年間で最も大きな群れを作っていると述べている。
一方、隣国のケニアは70年前に経験したようなイナゴの脅威にはさらされていない。
The Desert Locust outbreak in the Horn of Africa could provoke a humanitarian crisis.
The #locust invasion is the worst in decades to strike Kenya, Ethiopia and Somalia.
🎙️@FAO Keith Cressman provides an update on the locust situation 👉https://t.co/OHY9qDcNAu #ZeroHunger pic.twitter.com/UogmQg1FIW
— FAO (@FAO) January 31, 2020
This is the desert locust situation in East Africa right now.
Farmers can barely see the sky.
We need to help them now! @FAO's appeal for urgent support 👉https://t.co/kpHRfvA91T#locusts #ZeroHunger pic.twitter.com/RyDeAqgvZO
— FAO (@FAO) January 31, 2020
6月までに500倍に膨れ上がる可能性
ソマリアでの対策が不安定な状況では、現在飛行機を使って空から殺虫剤を撒くこともできないという。
このため1月には国連の「食糧農業機関」が、「アフリカの角」と呼ばれる東部における虫との戦いにおいて、国際社会に対し援助を求めたそうだ。
その際、同機関はこの地域におけるイナゴの数が、6月までに現在の500倍に膨れ上がる可能性があると警告している。
🚨#Locust emergency@FAO urgently requires USD $76m to support rapid control actions & to prevent a deterioration of the #foodsecurity situation & safeguard livelihoods for 👇
Dijibouti 🇩🇯
Ethiopia 🇪🇹
Eritrea 🇪🇷
Kenya 🇰🇪
Somalia 🇸🇴Learn more: https://t.co/1pfrvS5wPe pic.twitter.com/HE1FZuasxf
— FAO Knowledge (@FAOKnowledge) January 30, 2020
このイナゴの群れはイエメンから紅海を渡って、アフリカ東部一帯に広がっており、2019年の終わり頃に降った激しい雨によって、バッタにとって理想的な環境が作られ、増えたと考えられている。
イナゴは一日に150kmも移動でき、成虫は毎日自分と同じ体重の食料を食べるそうだ。(了)
出典元:BBC:Somalia declares emergency over locust swarms(2/2)