「フェイスブックにも責任の一端がある」米議員が連邦議会襲撃事件で非難
アメリカの女性議員が、連邦議会襲撃事件について、フェイスブックにも責任の一端があると主張し、非難している。
フェイスブックに説明責任を負わせるべき
その議員とは、ニューヨーク州選出の民主党下院議員であるアレクサンドリア・オカシオ=コルテス氏だ。
彼女は先日、タウンホールミーティングで撮影された動画において、1月6日に起きた連邦議会襲撃事件について言及。
フェイスブックにもこの事件に対し責任の一端があると主張し、次のように述べた。
「彼(マーク・ザッカーバーグCEO)が、問題の一部なのです。ザッカーバーグ氏とフェイスブックは、水曜日の事件(連邦議会襲撃事件)について、責任の一端があります」
その上で、オカシオ=コルテス議員は、議会がこの巨大IT企業に説明責任を負わせるべきだと主張した。
FBが襲撃事件の計画や陰謀の場になっていた?
さらにオカシオ=コルテス議員は、次のように述べている。
「フェイスブックはできる限り、ダメージコントロールしようとしていました。しかし彼らは(襲撃事件あるいはその情報を)知っていたのです。しかも知っていただけでなく、それ(情報の拡散)を許していたのです」
フェイスブック側はFox Newsの問い合わせに直接答えていないものの、先週の初めにはCOOであるSheryl Sandberg氏が、自分たち以外のプラットフォームが非難されるべきだと主張し、次のように説明していた。
「私たちの執行力は完璧ではありません。だから私は、フェイスブックにはまだ問題点があると確信しています。(ただ)私はこれらのイベント(事件の計画や陰謀)は、主にヘイトを止める能力のないプラットフォーム、または私たちのような透明性もなく、基準もないプラットフォームで組織されたと考えています」
しかしながらテクノロジーの専門家は、現在も増え続けている多くの証拠が、少なくともいくつかの襲撃事件(暴動)の計画が、フェイスブックで行われたことを示していると述べている。
陰謀説や極右のアカウントを削除したというが…
フェイスブックは、連邦議会襲撃事件後にトランプ大統領の投稿機能を停止すると発表し、つい最近も極右の「プラウドボーイズ」や陰謀説を唱える「Qアノン」、そして他のヘイトグループなどのアカウントを削除。また600以上の武装デモなどに関するアカウントをプラットフォームから削除したという。
しかし逆に言えば、それまでは暴力的なアカウントを野放しにしてきたことになる。オカシオ=コルテス議員も今回の動画において、以前金融サービスでの公聴会の内容を視聴者に紹介し、次のように語っている。
「これが問題だと分かっていました。(略)私はザッカーバーグ氏に、特に選挙デマや、フェイスブックと白人至上主義組織との結びつき、他のファクトチェック組織と白人至上主義のメディアとの結びつきについて尋ねました。ザッカーバーグ氏は答えられなかったです。だからここには、明確な繋がりがあるのです」
また彼女は以前から、フェイスブックなどの巨大IT企業が説明責任を免れていることにより、白人至上主義者たちがメリットを得てきたと主張してきたという。
ヨーロッパでは、すでにヘイトスピーチなどを止めさせるために、フェイスブックなどのプラットフォームを規制し、投稿の削除義務などを課している。
一方、ジョー・バイデン次期大統領が巨大IT企業に対して、どのような政策をとるのかはまだ分かっていないが、ソーシャルメディアの問題などに規制をかける可能性があるとの見方も出ているそうだ。(了)
出典元:Fox News:AOC says Zuckerberg, Facebook bear ‘partial responsibility’ for Capitol riots(1/16)