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ゼレンスキー大統領、国連総会の投票で拒否権を無効にさせる改革案を提示

ゼレンスキー大統領、国連総会の投票で拒否権を無効にさせる改革案を提示
X_@ZelenskyyUa

ウクライナのゼレンスキー大統領が9月20日、ニューヨークの国連安全保障理事会で演説を行い、国連改革の必要性を訴えた。

 

戦争を防ぐには国連改革が必要

 

ゼレンスキー大統領は演説において、ウクライナに平和をもたらし、さらなる侵略戦争を防ぐ方法は、根本的な国連改革であると述べたという。

 

そして侵略国であるロシアが、国連安全保障理事会の行うことを阻止する拒否権を持っているという事実は、国連をナンセンスなものにしているとし、次のように述べた。

 

「この侵略を止めることができたはずの安保理や総会のすべての国連の行動は、この(ロシアの)議席によって、侵略者に与えられた特権によって打ち砕かれた。国連は、侵略問題で行き詰まりを感じていることを認識すべきだ。国家の主権を守るために、国連に期待する人類はもはやいない。現在のシステムでは、真の解決策の模索は、殺人者に妥協するという願望に取って代わられている」

 

3分の2の投票で拒否権を無効に

 

その上でゼレンスキー氏は、ウクライナでの10項目に及ぶ和平計画の一環として、国連改革案を提示。

 

過去にフランスが提唱した、「人権に対する大規模な残虐行為」があった場合、常任理事国(ロシア、アメリカ、イギリス、中国、フランス)の拒否権を自主的に停止すべきだという提案を支持したという。

 

またゼレンスキー大統領は、そのような拒否権の特権をロシア側は放棄しないことを見越して、「安全保障理事会の拒否権を、国連総会が3分の2の投票で無効にする権限を持つべきだ」と主張した。

 

常任理事国を増やすことも提案

 

さらにゼレンスキー大統領は、常任理事国を増やし、アジアやアフリカ連合、イスラム諸国、ドイツにも議席を与えるなど、現在の5カ国から拡大する必要性が示されたと主張した。

 

実は、この1年間、アメリカも安全保障理事会改革への支持を表明しているという。

 

これはブリックス・グループのメンバーであるロシアや中国、そしてブラジルや南アフリカ、インドを含む「グローバル・サウス」との間にくさびを打ち込むものと考えられている。

 

一方、ロシアと中国はこれまでも、自国の拒否権に影響するような現状変更には反対してきたそうだ。(了)

 

出典元:The Guardian:Zelenskiy says only way to ensure peace is fundamental UN reform(9/20)

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