スペースXの次世代ロケット「Starship」、プロトタイプによる打ち上げ実験が成功
先日アメリカで、スペースX社の次世代ロケットのプロトタイプによる、打ち上げ実験が行われた。
高度150mまで上昇、垂直着陸も成功
その次世代ロケットとは「Starship」。このプロトタイプ「SN5」による打ち上げ実験は、8月4日テキサス州にある同社の実験サイトさ行われたという。
この円筒形のような試作機には人は乗っておらず、打ち上げ後は高度150mに到達。その後はゆっくりと降下し、着陸用の足を出して、無事に垂直着陸を行った。
「Starship」は月や火星に人類を送り込むものとして計画されており、今回のテストによって第一歩が踏み出されたことになる。
今回のテストでは、ロケットに「ラプターエンジン」を1基搭載しており、これが初めての実験とされ、今後約1年かけて続けられていくそうだ。
Starship takes flight pic.twitter.com/IWvwcA05hl
— SpaceX (@SpaceX) August 5, 2020
高さ50m、100人を乗せることが可能
このエンジンは液体メタンと液体酸素を燃料として使っており、最終的には6基が「Starship」に搭載されることになるという。
また完成すれば「Starship」は高さが50mにもなり、一度のフライトで100人を乗せることができる。2020年にNASAが月に人間を送り込むプロジェクトにおいて、候補となるロケットの1つとされている。
しかし余りにも大型のため、地球から発射される際には重力に打ち勝つよう、31のラプターエンジンを搭載したブースター「Super Heavy」によって打ち上げられる必要があるそうだ。
さらに月の周回旅行にも使用される予定で、その旅には日本人の前澤友作氏も予約しているという。(了)
出典元:BBC:SpaceX: Musk’s ‘Mars ship’ prototype aces 150m test flight(8/5)