14歳の少女が新型コロナのスパイク研究で優勝、薬の開発につながる可能性
アメリカの14歳の少女が、新型コロナウイルスの研究を続け、コンテストで優勝を果たし、彼女に多額の賞金が贈られた。
約260万円の賞金を獲得
その少女とは、テキサス州の街、Friscoに住むAnika Chebroluさんだ。
彼女は今年、インフルエンザの研究を続け、学生科学コンテスト「2020 3M Young Scientist Challenge」のファイナリストに選ばれていたという。
しかし今年の6月、メンター(指導者)であるMahfuza Ali博士と出会った時、新型コロナの研究にシフトすることを決意したそうだ。
そしてAnikaさんはAli博士のアドバイスを受けながら研究を続け、先日コンテストで優勝し、2万5000ドル(約260万円)の賞金を獲得した。
新型コロナの薬へ繋がる可能性
研究においてAnikaさんは、7億に及ぶ化合物を分析。それを通して、COVID-19のスパイク・タンパク質に選択的に結合できる分子を発見したという。
この研究により、今後新型コロナウイルスを封じ込むのに役立つ、新しい抗ウイルス薬の開発へと繋がる可能性が出てきたと言われている。
Ali博士は次のように述べている。
「(スパイク・タンパク質に結合することで)ウイルスを非アクティブ化し、人間の細胞を掴まないようになるのです。本質的に彼女がしていることは、最初からコロナウイルスのドアを閉めることなのです。こうすることで、ウイルスが人間の細胞に引っ掛かることができず、増殖して人間から人間に移ることができないようになるのです」
今後も研究を続ける予定
Anikaさんは今年の3月からリモートで学校の授業を受けているが、これまで通学に費やしていた時間を研究のために使い、夜や週末はもちろん、夏の間中も研究に没頭していたという。
Ali博士も「この種の作業は非常に負担がかかり、面倒でもあります。途方もない集中力が必要です。私は彼女の成熟度と粘り強さ、そして理解力に非常に感銘を受けました」と語っている。
Anikaさんは、ウイルス学者や薬を開発する専門家とも連絡を取り合いながら、今後も研究を続ける予定で、今回の賞金の一部をそれに充てたいとしている。(了)
出典元:ABC News:This 14-year-old won a $25,000 prize for her research toward a potential COVID-19 treatment(10/21)