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22カ国からの57名の海洋学者が、海中の酸素を監視するシステムの必要性を提言

22カ国からの57名の海洋学者が、海中の酸素を監視するシステムの必要性を提言
flickr_Praveen(JUJU) Kumar

数多くの海洋学者たちが先日、海水温上昇による低酸素現象の悪化を懸念して、ある提案を発表した。

 

海水温上昇で問題を悪化させている

 

この呼びかけを行ったのは、22カ国、45の研究施設に所属する、57名に及ぶ海洋学者のチームだ。

 

彼らは発表された論文において、化石燃料を燃やすことから生じる海水温の上昇により、さらに海での問題を悪化させていると指摘。

 

現在も世界中の沿岸で、「低酸素現象」と呼ばれる「死のゾーン」が数百箇所も存在し、外洋の一部のエリアでも海水の酸素レベルが低くなっている証拠もあると警告した。

 

その上で、この酸素の低下から、サンゴ礁や漁業などの生態系を守るために、地球規模のモニタリングシステムを緊急に作るよう提言した。

 

魚や海藻、甲殻類も殺してしまう

 

「低酸素現象」では海中の酸素レベルが低いか、ゼロの状態とされ、数日から数カ月続く場合もあり、当然魚や海藻、甲殻類などは死滅し、珊瑚礁にも大きな影響を与えてしまう。

 

この現象はたいてい、河口に流れ込む栄養分が過剰になることで発生するが、海水温が上がることで、状況をさらに悪化させるという。

 

これにより世界中の漁業や沿岸地域、生態系にも、重大な結果を招く恐れがある。

 

「暗中模索している」

 

今回の研究者の1人であるニューヨーク州立大学のKarin Limburg教授は、海中の酸素をモニターするシステムを国連の下で作り上げるべきと主張。その上で次のように述べている。

 

「水産養殖のための保護措置を講じ、影響を受ける漁業に予防措置を講じ、重要な魚種の健全性を監視するためには、低酸素状態のエピソードや低酸素のホットスポットを記録し、予測することが急務です。このような理解がないまま、私たちは経済・生態学的に大きな影響を与えるものについて、暗中模索している状態です」

 

またジェームス・クック大学のJodie Rummer教授によれば、熱帯地方のサンゴも低酸素現象の影響を受けていることが明らかになってきたという。

 

海中酸素を測定する機器は、水中グライダーや浮遊式の機器、センサーなど、すでにさまざまなものがあるが、データが公開されていなかったり、標準化されていなかったりするそうだ。

 

このため問題が切迫している今、世界的な評価や研究が難しくなっていると科学者たちは指摘している。(了)

 

出典元:The Guardian:Ocean scientists call for global tracking of oxygen loss that causes dead zones(11/20)

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