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2万5000年前に人類がアメリカ大陸へ移動か?発見された装飾品から推定

2万5000年前に人類がアメリカ大陸へ移動か?発見された装飾品から推定
The Royal Society

以前、考えられていたよりも早く人類がアメリカ大陸に到達していた証拠が発見され、その可能性がさらに補強された。

 

2万5000~2万7000年の装飾品

 

その証拠とは、すでに絶滅していたオオナマケモノの骨で作られた三角形や涙型のペンダントだ。

 

これは約30年前、ブラジル中部にあるサンタ・エリーナと呼ばれる岩のシェルターから複数発見されたもので、磨かれた表面には彫られた跡があり、穴も開けられていたという。

 

ブラジルやフランス、アメリカの研究チームは、そのペンダントを分析。その結果、これが意図的な職人技による装飾品だと結論づけた。

 

この装飾品とブラジルの遺跡の堆積物の年代測定では、今から2万5000~2万7000年前のものだと示唆された。

 

しかしその年代は、アメリカ大陸に人類が到達したとされる以前の仮説よりも、遥かに古いとされている。

 

The Royal Society

約1万5千年前まで到達していない

 

人類は、アフリカからユーラシア大陸を通り、当時陸地として繋がっていたロシアとアラスカのベーリング陸橋(地峡)を渡り、アメリカ大陸に到達したと考えられている。

 

しかし、海面上昇によりベーリング陸橋が海で覆われたため、従来の仮説ではおそらく約1万5千年前まで、人類はアメリカ大陸に到達していなかったと考えられてきた。

 

ブラジルのサン・カルロス連邦大学の考古学者で、今回の研究の共著者であるミリアン・ライザ・アルヴェス・フォランセリ・パチェコ氏は、次のように語っている。

 

「私たちは、南アメリカや北アメリカの他の遺跡とともに、人類がアメリカ大陸に移住した時期について、これまでの考えを見直さなければならない良い証拠を得ました」

 

他にも証拠が見つかっていた

 

実は2年前、別の研究チームは、アメリカ・ニューメキシコ州のホワイトサンズ近郊で発見された化石化した人類の足跡の年代が、2万1000〜2万3000年前に遡ることを報告している。

 

またメキシコで発見された他の証拠は、約2万6000年前に人類が存在していたことを示唆しており、南米ウルグアイで発見された証拠では、3万年前にも人類が、そこに居住していたことが示唆されたという。(了)

 

出典元:The Guardian:Giant sloth pendants indicate humans settled Americas earlier than thought(7/12)

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