40年前がうらやましい!熱波の分布を示した2つの世界地図が違いすぎる
現在と昔の熱波の様子を示した世界地図が公開され、注目されている。
1976年は熱波の範囲が少ない
この地図はNASAの「ゴダード宇宙科学研究所」が表したもので、1976年6月と2018年6月における世界の熱波の分布が示されている。
赤い部分が高温を示した場所だが、こうしてみると明らかに1976年当時は、熱波に覆われた地域が少なかったことが分かる。
▼1976年6月
▼2018年6月
もっともこの気温の変化は、多くの人々が肌で実感しているかもしれない。また発表された各地の気温においても明らかだ。
アフリカでも最高気温更新
7月23日には日本の熊谷市で41.1℃を記録し、これまでで最も高い気温を更新した。
またアフリカのアルジェリアでも最高気温が更新され、7月5日にはOuarglaという街で51.3℃に到達。アメリカ・カリフォルニア州のデスバレーでは7月8日、52℃に達した。
またアイルランドからバルト海沿岸の国々や、スカンジナビア半島でも平均より10℃も高い気温が記録され、この時期平均気温が20℃前後のイギリスでも、一部地域が35℃まで上昇。さらに北極圏内でさえ気温が30℃に到達したと言われている。
The big difference between the heatwaves of 1976 and 2018.
June 1976: the UK was one of the warmest places relative to normal across the globe, with most areas cooler than average.
June 2018: the UK was just another warm blob in a mostly warmer than normal world.#GlobalHeatwave. pic.twitter.com/eIsj7glEiE— Simon Lee (@SimonLeeWx) July 22, 2018
So true! – for historical context (using the same data) I made a plot comparing the last 50 June Temp. anomalies: pic.twitter.com/Asz7hysIdO
— Peter Gibson (@SciGibson) July 24, 2018
Can NASA help predict fires? New database includes fire danger forecasts: https://t.co/xrIpjIa6KY pic.twitter.com/M960hctXsa
— NASA Climate (@NASAClimate) July 11, 2018
北極圏でも森林火災が発生
このような熱波による気温の上昇により、世界気象機関では「異常気象」が続いていると宣言。これにより、各地で干ばつや水害が起き、乾燥による山火事などの大規模の災害が発生していると警告した。
実際に日本でも西日本が過去に例のない大雨に見舞われ、洪水や土砂災害が発生、これまでに225人(21日時点)が死亡している。また最近の猛暑により22日までの一週間で、熱中症により65名(速報値)が亡くなられた。
またギリシャでも高温や乾燥から大規模な山火事が発生し、すでに70名以上が死亡。北極圏でも熱波による森林火災が発生し、スウェーデンでも高温と乾燥により、7月半ばに50箇所の森林火災が報告されたという。
世界気象機関は「すべてが気候変動によるものとは言い切れないが、長期的な地球温暖化との関係が認められる」と指摘している。
今後もまだ災害が起きる恐れがあるかもしれないが、熱中症も含めて、天候の変化には十分に気をつけ、備えていただきたい。(了)
参考:METRO:Climate change is happening right before our eyes and here’s the proof(7/24)