国連の安保理で一時的な停戦案が可決されたにも関わらず、イスラエル軍はガザ地区で攻撃を続け、白旗を掲げたパレスチナ人の男性らを殺害した。

 

ブルドーザーを使い、遺体を埋める

 

その男性は2人で、ガザ地区の北部へ戻ろうとし、海岸沿いを歩いていたという。

 

2人のうち1人は白旗（タオルか）を掲げていたが、まもなく2人ともイスラエル兵により射殺された。

 

その後、イスラエル軍はブルドーザーを使い、2人のパレスチナ人の遺体を、ゴミや瓦礫の間に埋めたそうだ。

 

مشاهد حصرية للجزيرة لإعدام جنود إسرائيليين مدنيين فلسطينيين أثناء محاولتهم العودة لشمال قطاع غزة#الأخبار #حرب_غزة pic.twitter.com/QER98mv2n6

— قناة الجزيرة (@AJArabic) March 27, 2024

イスラエル軍が南部のラファにも空爆

 

またガザ地区南部のラファでも空爆が続けられており、27日にはイスラエル軍の戦闘機が、クウェート病院近くの住宅を標的に爆撃したという。

 

また26日から27日にかけての夜にも、空爆が行われ、数人が死亡。ターゲットにされた家の多くは、避難民のための仮設テントが密集する農地に隣接していたそうだ。

 

しかもイスラエル軍は、ラファの中心部と病院近くで、ドローンによる監視を活発に行っていると言われている。

 

支援物資の空中投下で18人が死亡

 

現在、ガザ地区北部ではアメリカ軍などにより、支援物資の空中投下が行われているが、物資を回収しようとし、これまでに少なくとも18人のパレスチナ人が死亡した。

 

実際、25日には、海に投下された支援物資を回収しようと多くの男性らが泳ぎ出したが、その後6人が遺体で回収されたという。

 

空から投下された支援物資は、時に海に落ち、また民間人や家にも落下し、イスラエルの領土にさえに落ちることがあるそうだ。

 

イスラエル軍がレバノン南部を攻撃

 

またイスラエル軍は27日の夜、レバノン南部にも2回に分けて攻撃を行い、少なくとも9人が死亡したと、レバノン国営通信社が報じた。

 

死亡した人の中には、「ヒズボラ」と提携する地元の民間防衛組織で働く、4人の救急隊員も含まれていたという。

 

レバノン南部を実効支配する、イスラム教シーア派の武装組織「ヒズボラ」と、イスラエル軍は、ガザ侵攻が始まってから、互いの領土にミサイル攻撃などを続けている。

 

国務省の職員が抗議し、辞任

 

一方、アメリカでは国務省の職員が、政府のイスラエル支援に抗議して、辞職した。

 

辞職したのは、国務省の「民主主義・人権・労働局」で外務担当官として働いていた、アネル・シェリーヌさん（38）だ。

 

彼女はCNNに対して、「人権の擁護者としてアメリカが持っていた、あらゆる信頼も、ガザ侵攻が始まってからほぼ完全に消え去った」と語ったという。

 

Media coverage | Due to the US’s complicity in the Israeli war on Gaza, Annelle Sheline, a State Department human rights staffer in the Bureau of Democracy and Labor, has resigned.

In an interview, Sheline stated that her focus had been on promoting human rights in the Middle… pic.twitter.com/CK29dguCG0

— Quds News Network (@QudsNen) March 27, 2024

 

また27日に発表された、アメリカの調査会社「ギャラップ」による世論調査では、ガザ地区でのイスラエル軍の行動を支持しないと答えたアメリカ人の回答者が55％となり、昨年11月の45％から増加した。（了）

 

出典元：Al Jazeera：Israel’s war on Gaza live: Ceasefire hopes ‘drowned out by bombs’(3/27)