ウィンブルドン大会でライン判定の機械が停止し、トラブルが発生

イギリスで開催されているテニスのウィンブルドン選手権で、機械が停止し、トラブルが発生した。
ビデオ判定でもアウトだったが…
ウィンブルドン大会では、今年から線審を廃止し、機械判定技術「Electronic line calling(ELC、通称:ホーク・アイ)」を導入することになった。
そして7月6日に行われた女子シングルス4回戦、ロシア出身のアナスタシア・パブリュチェンコワ選手と、イギリス出身のソナイ・カータル選手との試合で、ボール判定がうまく行われなかったという。
第1セットが終わりに近づいていた時、パブリュチェンコワ選手は、相手のボールが長いと確信したが、アウトとコールされなかったため、プレーを中断。ビデオのリプレイで確認することになった。
そしてビデオでも明らかにボールがアウトと確認されたが、主審のニコ・ヘルワース氏はゲームのやり直しを命じ、その結果、カータル選手がゲームをブレイクした。
その後、パブリュチェンコワ選手は苛立ちを隠せず、審判に「あなたたちは私から試合を奪った。彼らは私から試合を盗んだ」と述べたという。
しかし結局、試合は「7-6」「6-4」でパブリュチェンコワ選手が勝ち、準々決勝に進んだ。
オペレーターのミスにより停止
その後、ウィンブルドン大会の主催者である「オールイングランド・クラブ」は、この試合で「ELC」が「オペレーターのミスにより停止されていた」と明らかにした。
その上で広報担当者は、関係した選手たちに謝罪。「今回は人為的なミスがあったため、プロセスを完全に見直し、適切な変更を加えました」と述べた。
元ウィンブルドン・チャンピオンのパット・キャッシュ氏は、今回の問題について、BBC Oneで見解を求められ、次のように答えた。
「全く馬鹿げている。あのボールは明らかにアウトだった。2人の選手にとって、あの試合は大きな出来事だった。主審はそのためにいるのだ。明らかにアウトだったのに、どうしてアウトを宣告しなかったのか?(略)信じられない。主審はそのためにいる。(独自に判断しないなら、主審は)もう何もする必要はない」
その上でキャッシュ氏は、「ホーク・アイ」にさらなる問題が発生した場合に備えて、「緊急時の解決策」を講じるよう求めたという。(了)
出典元:METRO:Pat Cash calls for ’emergency solution’ after ‘absolutely ridiculous’ decision at Wimbledon(7/6)