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アラバマ州議会で、小児性愛者の仮出所者に化学的去勢を行う法案が可決

アラバマ州議会で、小児性愛者の仮出所者に化学的去勢を行う法案が可決
flickr_Terrazzo

子供に性的な危害を加えた小児性愛者の受刑者に対し、出所前に化学的去勢を行う法案がアラバマ州議会に提出され、可決された。

 

刑務所を出る前に化学的去勢

 

アラバマ州では議員によって、子供たちに性的虐待などを行った犯罪者に対し、永久に肉体的な罰を加えることができる法案が提出されていたという。

 

その法案は「HB379」法と呼ばれ、小児性愛者の受刑者が仮出所する前に、化学的去勢を実施させる内容になっていたそうだ。

 

化学的去勢とは一般的に、男性ホルモンのテストステロンを減少させる薬物を服用し続け、性衝動を抑えるものとされているが、今回仮出所者に対し、解放される1カ月前からその服用を義務付けることになった。

 

この「HB379」法は、共和党州議会議員のSteve Hurst氏によって提案され、今後21歳以上の受刑者に適用されるという。そして裁判官が必要なしと、認めるまで出所者は服用をし続けなければならない。

 

「どちらが非人道的か?」

 

もっともHurst議員が、この法案を提出するのはこれが初めてではない。彼はその理由について、次のように語っている。

 

「彼(犯罪者)は生涯、子供たちに傷を残しました。罰はその犯罪に見合ったものにすべきです。(略)私は過去にこれを提案した時、人々からこの法案が非人道的かと思わないのか?と尋ねられました。その時、私は彼らに尋ねました、幼い子供がさらわれることほど、非人道的なことはあるかと」

 

Hurst議員は同時に、この法案によって犯罪者が(罪を犯す前に)、考え直すようになることも願っているという。

 

法案が認められる可能性は低かった

 

一方、弁護士のRaymond Johnson氏は、残酷で異常な刑罰を禁止する合衆国憲法修正第8条の下では、この法案が認められるのは難しいとの見方を示していた。

 

また刑期を終え、残りの人生を去勢された状態で過ごす人にとっては、残酷で異常な罰だとする主張も出てくると予想していたそうだ。

 

その上で、同氏は「子供たちに危害を加えることは深刻な問題だが、(犯罪者たちは)すでに刑務所に入り、重大な結果を招いている」とも述べていた。

 

しかしAFPによれば、化学的去勢はすでにアメリカの他の州でも導入されており、1996年にカリフォルニア州が同様の手続きを導入した後、フロリダ州やジョージア州、アイオワ州、ルイジアナ州なども後に続いたという。(了)

 

 

出典元:CBS:Alabama lawmakers pass bill that would chemically castrate child molesters before parole(6/5)

出典元:AFP:仮出所希望の小児性愛者に化学的去勢を義務付けへ、米アラバマ州で法案可決(6/6)

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