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ロンドンーニューヨーク間が一時間以内?超音速旅客機に近づく画期的エンジンを開発

ロンドンーニューヨーク間が一時間以内?超音速旅客機に近づく画期的エンジンを開発
Reaction Engines

2003年に全機が退役することとなった「コンコルド」といえば、定期国際運航路線に就航した唯一の超音速旅客機として知られる。

 

現役時にはその速さと唯一無二性で強い人気を誇ったものの、この退役からは既に10年以上もの月日が流れている。

 

そんな中、コンコルドに次ぐ超音速旅客機の実現に向け、着々と研究が進んでいることが明らかとなった。

 

極度に上昇した温度を下げられるエンジン

 

今回、コンコルドに次ぐ超音速旅客機の実現に向け動きを進めているのは、英国に拠点を置く航空関連会社「Reaction Engines」だ。

 

従来ロケットのエンジンは液体上の酸素を搭載し、それを燃やすことで動力とするものが通常であったが、それに対し同社の開発した超音速旅客機向けのエンジン“Sabre”は、空気中の酸素を燃やすもの。

 

超音速航空機がマッハ3.3の速度にまで到達すると、エンジンを取り巻く温度は最高420度ほどにまで上昇するが、このReaction Enginesが新たに開発したエンジンによって、わずか20分の1秒の間にこれを室温程度にまで下げることが出来るとのこと。

 

また液体状の酸素が入れられたタンクを機体に取り付けずに済むため、機体の重量を低下させると共に、見た目も通常の航空機のような姿にすることが可能になるという。

 

Reaction Engines

 

同社は“Sabre”を、機体の速度がマッハ5に到達した際に到達する気温である1000度をも低下させることを目指しているそうだ。

 

これについてReaction EnginesのCEOMark Thomas氏は、“Sabre”の開発が超音速旅客機の実現に向け、一石を投じる画期的なものであるとしている。

 

ボーイング、30年以内に超音速旅客機実現か

 

一方、Reaction Enginesによるエンジンの試験においては、航空業界大手ボーイング社の傘下にあるベンチャー企業「Horizon X」などをはじめとする、複数の航空関連企業が出資を行っている。

 

その中でも同社のエンジン開発に大きな期待をかけているのが、やはりHorizon Xの親会社に当たるボーイング社だ。

 

同社は昨年、マッハ5に到達する速度で飛行することの出来る超音速旅客機のデザインを発表。

 

この構想はまだ計画段階にあるものの、ボーイング社で超音速旅客機の開発に携わるKevin Bowcutt氏は、同機は20~30年以内に就航することができる可能性を示唆している。

 

Bowcutt氏は「我々は、世界をこれまでにない速さで結びつける超音速旅客機の技術のポテンシャルに興奮しています」としている。

 

Boeing

超音速旅客機「コンコルド」とは

 

定期国際運航路線に就航した唯一の超音速旅客機として知られるコンコルドは、平均時速マッハ2以上(時速1354マイル=時速2179キロメートル)で飛行。

 

パリ―ニューヨーク間を2時間59分で飛行した記録の他、1996年にはロンドン―ニューヨーク間を2時間52分59秒で飛行した最高記録をも持つ。

 

一方、超音速飛行の際に発生する“ソニックブーム”と呼ばれる轟音が発生するのに加え、2000年には離陸直後の機体が墜落する大規模な死亡事故も起こしてしまう。

 

エールフランスとブリティッシュ・エアウェイズのコンコルド(Wikipedia Common)

 

それらの要因により、2003年に退役してから10年以上もの時を経たコンコルド。

 

今回のエンジンの開発により、世界の都市をより短い時間で、より安全に飛行することのできる超音速旅客機が、近い将来実現することを心待ちにするばかりだ。(了)

 

出典:Business Insider :A revolutionary air-breathing rocket engine capable of hitting more than 2,500 mph just passed a major Milestone(4/9)

出典:Interesting EngineeringCompanies Hope to Make Hypersonic Passenger Aircraft a Reality(4/8)

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