米で導入された「ロボコップ」、実は犯罪を防ぐのは苦手だった?
アメリカで実際に現場に導入されているロボットの警察官「ロボコップ」が、犯罪を食い止めることに失敗した。
公園の駐車場内をパトロール
そのロボットは「HP RoboCop」。スターウォーズに登場するロボット「R2D2」のような卵型をしており、今年の6月にカリフォルニア州で使われ始めたという。
「HP RoboCop」は公共のエリアをモニターし、支援を必要としている人を助け、犯罪を警察に通報する任務を負っていたそうだ。
そして実際、ロサンゼルスから数キロ離れた場所にある、Salt Lake公園内などに配備され、今までパトロールを行ってきたとか。
Good morning Huntington Park!! I am HPRobocop. I currently help the Police Department. I am an extra set of eyes ready to report disruptive activity & deter crime. Please call upon me by reporting any vandalism, crime or suspicious activity to Police Headquarters at 323-584-6254 pic.twitter.com/oCMc9M0ZSq
— Huntington Park (@City_of_HP) June 20, 2019
ロボットが警察へ通報するのに失敗
しかし先日、駐車場で喧嘩を目撃した女性が、ロボットにある警報ボタンを押すが、「HP RoboCop」は警察に通報することに失敗。
ボタンを押した女性、Cogo GuebaraさんはNBCの取材に対して次のように語っている。
「私はボタンを押しました、するとロボットは『そこからどいてください』と言ったのです。そして音を鳴らし続けました。だから私も押し続けたのです」
しかもその後、Guebaraさんはロボットにひかれてしまう。また当時、Guebaraさんと一緒にいた女性、Rudy Espericutaが電話で警察に通報するも、15分後には喧嘩は収まったとか。
Huntington Park police to deploy @HPRoboCop to monitor public areas https://t.co/oNhopT2tnJ pic.twitter.com/Y1Ow65KHc4
— KTLA (@KTLA) June 18, 2019
警察署に繋がっていなかった
地元のHuntington Park警察署長の Cosme Lozano氏によれば、実は「HP RoboCop」の警報ボタンは、警察署に繋がっていなかったという。
そしてなんと警報は、ロボットを開発し、貸し出している企業「Knightscope」に送られていたそうだ。
「HP RoboCop」は「Knightscope」が開発した70以上に及ぶ、自動セキュリティ・ロボットのうちの1つで、自動運転技術とロボット工学、そしてAIを組み合わせたもの。
現在はアメリカ国内の空港やガソリンスタンなどに、すでに配置されているという。(了)
出典元:NBC:A RoboCop, a park and a fight: How expectations about robots are clashing with reality(10/4)
出典元:INDEPENDENT:The real-life RoboCop failed to stop its very first crime(10/11)