カブールの空港に飛来したロケット弾を迎撃、米軍の防衛システム「C-RAM」とは?
先日、アフガニスタンの首都・カブールの空港に、ロケット弾が打ち込まれたが、現在までに被害は出ていないと言われている。
1発のロケット弾を打ち落とす
8月30日、カブールにあるHamid Karzai国際空港に向け、5発のロケットが発射された。
このロケット弾は、過激派組織「ISIS-K」のテロリストによって発射されたと見られているが、5発のうち3発は空港の外側に着弾。1つは空港内に落ちたが、爆発しなかったのか、被害はなかったという。
残りの1発は、ミサイル防衛システムによって撃ち落とされたとみられ、その後アフガニスタン人の退避作戦も継続され、米兵にも犠牲者は出ていない。
「C-RAMは有効に機能した」
アメリカ軍は当初から、ロケット弾攻撃を想定して、空港内にミサイル防衛システムを設置していたと言われている。
そして30日の攻撃にも有効に働いたとみられるのが「C-RAM(Counter-Rocket, Artillery and Mortar system:対ロケット・火砲・迫撃砲システム)」と呼ばれる兵器だ。
アメリカの国防総省のHank Taylor陸軍少将も、記者会見で、この兵器に関して、次のように述べている。
「軍を守るC-RAMが機能した。これは1つのロケット弾に対応し、効果を発揮した。その後、もう1つのロケット弾が空港内に落ちたが、起爆しなかった。我々は1つのロケット弾を迎撃した。C-RAMは有効だった」
あだ名は「R2D2」
この「C-RAM」は強力なマシンガンで、1分間に最大4500発もの弾丸を発射できるという。
またレーダーを使って接近してくるミサイルを探知、評価、破壊することができ、遠隔操作も可能とされている。
「C-RAM」は、兵士たちの間で、映画『スター・ウォーズ』のキャラクターに因み、「R2D2」とも呼ばれているそうだ。(了)
出典元:The Hill:US intercepts rocket targeting Kabul airport(8/30)
出典元:MailOnline:The ‘Star Wars’ robot that thwarted ISIS-K missile attack on US planes: C-RAM blasted jihadists’ rockets before they could hit Kabul airport targets(8/30)