英で行われた気候変動問題に関する意識調査、全体の75%が「心配」と回答
イギリスでは、人々が気候変動の問題についてどのように考えているのか?それを調べる意識調査が行われ、先日結果が発表された。
国家統計局による調査
この調査は、イギリスの国家統計局の「オピニオン(意見)・ライフスタイル調査」と呼ばれるもので、「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)」が行われる前の、10月6日から17日の間に実施された。
その結果、16歳以上の4分の3(75%)が、「気候変動の影響」について「非常に心配している」「ある程度心配している」と回答したという。(下のグラフでは、紫が「非常に心配」、ピンクが「ある程度心配」、水色は「どちらでもない」、紺色が「あまり心配していない」、濃い青が「全く心配していない」となる)
また全体の43%が、過去1カ月間に「将来の環境」について不安を感じたと答えた。(下のグラフでは、紫が「非常に不安」、ピンクが「ある程度不安」、水色は「どちらでもない」、紺色が「あまり不安ではない」、濃い青が「全く不安ではない」となる)
男性より女性が多く「心配」している
女性は男性よりも、「気候変動の影響」や「将来の環境」について「心配している」と回答した人が多かったそうだ。
実際に「気候変動の影響」については、女性の10人に8人(79%)が「非常に心配」「ある程度心配している」と答えており、男性の場合はそう答えた人は全体の72%だったという。
また「気候変動の影響」を「心配している人」は、「あまり心配していない」と答えた人に比べ、自らのライフスタイルを変えたと回答した割合が3倍になったとしている。
一方で、気候変動の影響について、「どちらでもない」と答えた人は、19%にとどまった。
若い世代は「心配」が多い
年齢で見た場合、70歳以上の人で、「気候変動の影響」について「非常に心配」「ある程度心配」と答えた割合は低く、一方で若い世代は「心配している」と答えた人は多かったという。
「非常に心配」と答えたのは、70歳以上の人が4分の1弱(24%)だったのに対し、25歳から34歳の人では37%、35歳から49歳の人では34%だったそうだ。
ただ、「ある程度心配」をしている人(ピンク)については、年齢層による大きな違いはなかったとか。
また今回の調査では、将来の環境についてどのように感じているか、人々に自分の言葉で表現してもらったという。その結果、下のような課題が現れたそうだ。
- 自分の家族や将来の世代への不安
- 不安や無力感
- 環境に優しい変化をもたらすための費用
ある人物は「若い世代に負担を強いることになるのではないか、と心配しています」と答えたという。(了)
出典元:Office for National Statistics:Three-quarters of adults in Great Britain worry about climate change(11/5)