ニューヨーク州が遺体の堆肥化を承認、腐敗させてコンポストに
アメリカ、ニューヨーク州は先日、人間の遺体をコンポスト(堆肥)にすることを認める新たな州となった。
アメリカで6番目の州に
ニューヨーク州のキャシー・ホークル州知事は12月31日、人間の遺体を堆肥化することを承認。アメリカで「遺体堆肥化」を合法とする6番目の州になったという。
「遺体堆肥化」は2019年、ワシントン州で初めて合法化され、その後コロラド州、オレゴン州、バーモント州、カリフォルニア州がそれに続いたそうだ。
この遺体の処理方法は、埋葬や火葬に代わる、環境に優しい方法と考えられている。
NYS is the 6th to legalize #naturalorganicreduction aka #humancomposting. Thank you to all who advocated! @TMAR22 @TheGoodDeath @OrderGoodDeath thanks to you and your communities for the hard work. We did it. pic.twitter.com/VClLqQciGH
— Recompose | Ecological Death Care (@recomposelife) December 31, 2022
微生物が徐々に遺体を分解
「遺体堆肥化」は「自然有機還元」とも呼ばれ、容器に閉じられた遺体を数週間かけて腐敗させていくという。
密閉された容器には、遺体と共に木屑や草のアルファルファ、藁草などが入れられ、微生物の働きで徐々に遺体が分解されていくそうだ。
約1カ月後、土となった遺体は加熱処理をして伝染病菌を死滅させ、大切な人に贈られる。この土は、花や野菜、樹木の植え付けに利用できるという。
“Humankind has not woven the web of life. We are but one thread within it. Whatever we do to the web, we do to ourselves. All things are bound together. All things connect… We are part of the earth and it is part of us.”
– Cheif Si’ahl of @Duwamish_Tribe📷:@olsonkundig pic.twitter.com/UHDedvjhZ4
— Recompose | Ecological Death Care (@recomposelife) November 3, 2021
1トンの炭素を節約する
このサービスを提供する米企業の「リコンポーズ」社によれば、「遺体堆肥化」は火葬や伝統的な埋葬に比べ、1トンの炭素を節約できるという。
また棺桶を使った伝統的な埋葬では、木材や土地などの天然資源を消費することになる。
このため遺体堆肥化の推進者は、より環境に優しいだけでなく、墓地用の土地が限られている都市部では、より現実的な選択肢であると主張している。(了)
出典元:BBC:New York approves composting of human bodies(1/1)