ロボット犬が、武装した犯人の立てこもる家に侵入、事件解決に貢献
アメリカで、ロボットの警察犬が事件解決に大きく貢献したとして、警察が感謝の意を示した。
3台のロボット犬を配備
その事件が起きたのは3月6日、場所はマサチューセッツ州の町、Barnstableにある民家とされている。
当時、その家には銃で武装した人物が立て籠っており、マサチューセッツ州警察は、爆弾処理班に所属する「Roscoe」と呼ばれるロボット犬と、他の2台のロボット犬を配備したという。
警察官によって遠隔操作されたロボット犬は、やがて武装した人物が立て籠った家に侵入。まず主要な2つのフロアを調べ、その後、地下室に容疑者がいるのを発見した。
銃を発砲し、通信不能に
容疑者はライフルで武装しており、ロボット犬を2度蹴り倒し、その後3度発砲して、通信不能にしたという。
また容疑者は他のロボットの1台と屋外プールに向けて発砲。しかし警察は催涙ガスを投げ込み、やがて容疑者を逮捕したそうだ。
その後、マサチューセッツ州の州警察は、家に立てこもった容疑者による悲劇を回避したとして、ロボット犬に感謝の意を表した。
Earlier this month one of our robot dogs did his job spectacularly: while clearing a house occupied by an armed barricaded man, Roscoe took three rounds fired by the suspect. Roscoe’s capabilities prevented a human officer from being in the line of fire. https://t.co/rZeBuZl5CI pic.twitter.com/MPlwfvmKPA
— Mass State Police (@MassStatePolice) March 27, 2024
ボストン・ダイナミクス社の「Spot」
このロボットは、ボストン・ダイナミクス社が開発した4足歩行の「Spot」とされている。
ボストン・ダイナミクス社は声明で、ロボット犬が銃で撃たれたのは初めてだとし、次のように述べた。
「あの日の犠牲者が、当社のロボットだけだったので安心しました。これは、Spotのようなモバイル・ロボットが、人の命を救うためにどのように利用できるかを示す良い例です」
また州警察も声明で「この事件は、武装した容疑者が関わる戦術任務において、ドアを開けたり、階段を上ったりできる移動式プラットフォーム(ロボット)の利点を示す、明らかな例となりました」と述べている。
ロボット犬は銃弾を除去するためにボストン・ダイナミクスに送られ、州警察には新たなロボット犬の部隊が派遣されるという。(了)
出典元:ABC News:Robotic police dog shot multiple times, credited with avoiding potential bloodshed(3/28)