【動画】米フィラデルフィア銃乱射事件-13人死傷、映像が残っても犯人がわからない理由

米・独立記念日の祝賀ムードが続く週末、アメリカ東部・ペンシルベニア州フィラデルフィアで銃乱射事件が発生した。住宅街を襲った無差別の銃撃により、未成年を含む13人が死傷。その様子は監視カメラに記録されているものの、犯人の特定は依然として難航している。
深夜の住宅街で発生した無差別銃撃
事件が起きたのは、7月7日(月)の午前1時頃(現地時間)。フィラデルフィア市グレイズフェリー地区の住宅街で、複数の人物が家や車、子どもがいる場所に向けて無差別に発砲した。
フィラデルフィア警察が公開した、監視カメラの映像がこちらだ。
Shocking video captures multiple people pulling guns and opening fire during a deadly mass #shooting early Monday in #Philadelphia’s Grays Ferry neighborhood. #US https://t.co/EWSHLvvZyj
— Shanghai Daily (@shanghaidaily) July 8, 2025
警察によれば、事件当時は独立記念日直後ということもあり、近隣では大規模なパーティや騒音トラブルが複数発生していた。別の通報に対応中だった警察官が、発砲音を聞きつけて現場へ急行したという。
現場には約40人が集まっていたとされており、今回の銃撃により23歳、19歳、24歳の男性3人が死亡。15歳の女性を含む10人が負傷した。
犯人特定が難しい理由
この事件は、複数の犯人による犯行とみられている。事件直後に、1人が銃器を所持して拘束されているが、その人物の関与の程度は不明だ。現場からは100発を超える薬きょうが発見されており、警察はフルオート化された銃器が使用された可能性を示唆している。
ペンシルベニア州は、銃規制が比較的緩い州であり、合法的に銃を所持している個人も多い。今回の映像記録では、現場で複数人が発砲している様子が確認されており、誰が攻撃者で誰が防御的な発砲を行ったのか、の線引きが困難となっている。自衛目的の発砲や、現場での混乱により、誰が“犯人”なのかの特定が難航している。
アメリカでは、独立記念日前後に暴力事件が多発する傾向があり、2025年も例外ではなく、各地で乱射事件や銃撃による死傷事案が相次いで報告されている。警察は引き続き捜査を進めており、地域住民に情報提供を呼びかけている状況だ。(了)
参考:The Philadelphia Inquirer「Police: ballistic evidence collected; illegal gun switch suspected in shooting」(7/7)
参考:CBS News「3 dead, 9 injured in mass shooting in Philadelphia’s Grays Ferry neighborhood; 3 suspects wanted, police say」(7/7)
参考:ABC News「Video shows multiple people opening fire in Grays Ferry mass shooting that left 3 people dead」(7/8)