ポーランド人のスキーヤー、世界で初めてエベレスト山頂から滑降

ポーランド人の男性スキーヤーが、エベレストに登頂し、その後、スキーで滑降したとして注目を集めている。
酸素ボンベを使用せずに登頂
そのスキーヤーとは、Andrzej Bargielさん(37)だ。彼は9月22日、酸素ボンベを使わずにエベレストの山頂に登り、世界で初めてスキーで滑降したという。
Bargielさんはベースキャンプから、4日かけてエベレストの山頂に到達。また山を滑降するのに2日かかったそうだ。
エベレストの山頂では、酸素濃度が海面の3分の1しかないと言われ、当時撮影された動画にも、Bargielさんが既に激しく呼吸している様子が映っていた。
エベレストには、これまで7000人以上が登頂しているが、酸素ボンベなしで登頂したのはわずか200人程度と言われている。
登頂後、すぐに滑降を開始
Bargielさんはネパールのエベレスト・ベースキャンプを出発し、高度に適応するため、第1キャンプ、第2キャンプ、第3キャンプと順番に登っていったという。
そして9月21日には、第4キャンプからエベレストの山頂を目指して、登山を開始。16時間後には山頂に到達したが、新雪のため、予想よりも時間がかかったそうだ。
しかもBargielさんは、そのわずか数分後に下山を開始。5時間以内に第2キャンプまでスキーで移動したが、そこで暗くなったため中断したという。
そして翌朝、1時間45分かけて、スキーでベースキャンプに到着したそうだ。
Bargielさんのチームによれば、旅の最も危険な場面は終盤、ベースキャンプからほど近い危険な「クンブ氷河(Khumbu Icefall)」で訪れたという。
Bargielさんは、ロープも固定ロープも使わずに、流動する氷と深いクレバスの迷路を進んでいたそうだ。
またこの旅では、兄弟のBartekさんがドローンを操縦し、支援したと言われている。(了)
出典元:The New York Times:Polish Skier Climbs Everest and Skis Down Without Extra Oxygen(9/26)