米政府、戦争の終結を目指す15項目の和平案を送付、イランの反応とは?

ニューヨークタイムズ紙によれば、アメリカのトランプ政権はパキスタンを通じて、イランに対して戦争を終結させる15項目に及ぶ和平案を送付したという。
パキスタン政府、送付したと認める
パキスタン政府も3月24日、複数の通信社に対し、イランがこの和平案を受け取ったと述べている。その15項目の内容とは、次のようになる。
- イランは核能力を解体する。
- イランはこれ以上の核兵器開発を行わないことを約束する。
- イランはこれ以上核物質(ウラン)の濃縮を行わない
- すべての濃縮物質は、アメリカ、イスラエル、イランが決定するスケジュールに従ってSabaに搬入される。
- ナタンズ、イスファハン、フォルドゥの核施設は廃止される。
- 国際原子力機関が、イランの核開発計画に関するすべての核情報にアクセスできる。
- イランは代理(勢力)モデルを放棄する。
- イランは地域における代理勢力への資金提供と武器供与を停止する。
- ホルムズ海峡は自由航行区域として開放され、将来にわたって封鎖されない。
- イランはミサイルの数と射程を制限する。
- イランによるミサイルの今後の使用は、イランの自衛のみに限られる。
- イランに対するすべての制裁は解除される。
- イランはブーシェフルにおける民生用原子力プロジェクトの開発の支援を受ける。
- イランに対する制裁再発動の脅威は撤廃される。
- アメリカとイスラエルは、イランがブーシェフルで民生用原子力プロジェクト(発電)を推進・開発するのを支援する。
イラン側の要求とは?
その後、イラン国営放送の英語メディアである「プレスTV」は、イラン政府高官の話として、戦争終結に同意する条件となる5つの項目を挙げた。
- 「侵略と暗殺」の停止。
- イランに対する戦争の再発を防ぐための「具体的な」保証。
- 戦争被害に対する賠償金の支払い。
- イランおよび中東全域の「すべての抵抗勢力」に対する戦争の終結。
- ホルムズ海峡に対するイランの主権の承認
「プレスTV」は別の高官の話として、「いかなる敵対行為の停止も、イラン自身の条件と時期に基づいてのみ行われる」と報じた。またその高官は、アメリカの15項目に及ぶ提案が「過剰」だと述べたという。
イランのアッバス・アラグチ外相も、イランの最高指導部が現在、提示された和平案を検討しているが、「今のところ」アメリカ政府と協議する意図はないと述べた。
アメリカのトランプ大統領は、以前からイラン政府と協議を行い、「核兵器を保有しないことに同意した」などと述べているが、これに対してもアラグチ外相は、イランとアメリカ政府との間で現在交渉は行われていないとし、様々な「仲介者」を通じたメッセージのやり取りは、「交渉を意味するものではない」と述べた。
またアラグチ外相は、アメリカが主要な戦争目的、すなわち迅速な軍事的勝利と政権交代の実現を達成できなかったと指摘。米軍基地が存在するにもかかわらず、アメリカは湾岸地域の同盟国を守ることに失敗していると述べ、近隣諸国に対し、アメリカ政府から距離を置くよう促した。
イラン軍報道官は、アメリカによる停戦合意の試みを嘲笑し、アメリカ政府は自分たちだけで交渉しているに過ぎないと主張したという。
一方、国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は、イタリア紙に対し、「今週末にもパキスタンのイスラマバードで、アメリカとイランとの協議が行われる可能性があると思う」との見方を示した。
タイの船舶がホルムズ海峡を通過
イラン政府は、「非敵対的な」船舶はホルムズ海峡を安全に通過できるとし、タイ政府もイランおよびオマーンとの交渉が成功した後、自国の原油タンカー1隻がホルムズ海峡を安全に通過したことを認めた。
またCNNによると、これまでにアメリカ兵約290人が負傷し、13人が戦死したという。イラン国営放送も3月21日、1500人以上のイラン人が死亡したと報じている。(了)
出典元:The Guardian:Middle East crisis live: Iran reportedly wants Lebanon included in any ceasefire as Israel says it is expanding ‘buffer zone’(3/25)

























