国際刑事裁判所のカーン検察官を解任、性的虐待疑惑を受け

国際刑事裁判所(ICC)のカリム・カーン検察官が7月24日、加盟国の投票により、解任された。
6月には停職処分を決定
イギリス出身の弁護士であるカーン検察官は、2021年に国際刑事裁判所(ICC)の検察部門のトップとして、9年の任期で選出された。
検察部門は、残虐行為の容疑者を捜査し、裁判にかける任務を担っており、カーン検察官はロシアのプーチン大統領と、イスラエルのネタニヤフ首相に対する逮捕状を請求する決断を下した。
しかし2024年、カーン氏の下で働いていた女性に対する性的虐待疑惑が浮上。国際刑事裁判所(ICC)の執行委員会は今年の6月、カーン氏が性的虐待疑惑に関連して重大な不正行為を行ったと結論付け、同氏の停職処分を決定したという。
そして7月24日、ICC加盟国はニューヨークの国連本部で開催された特別会合で、カーン検察官を解任するか、どうかを投票で決定。ICC加盟国125カ国のうち82カ国が、カーン氏の解任に賛成票を投じ、解任が決定された。
この特別会合は非公開とされ、13の加盟国がカーン氏の解任に反対票を投じ、11カ国が棄権したと言われている。
疑惑を否定、陰謀と主張
カーン氏はこれまで一貫して、強制的かつ同意のない性的行為を行ったとする疑惑を否定。カーン氏の代理人らは、これらの疑惑について、同氏が2024年にネタニヤフ首相と当時のガラント国防相に対する逮捕状を請求したことへの報復として、同氏の信用を失墜させるための陰謀の可能性があると主張してきた。
しかし国際刑事裁判所(ICC)の理事会は、被害を訴えた女性が「諜報機関を含む第三者によって利用されていたという主張を裏付ける証拠はない」と結論付けた。
カーン氏の弁護士であるタヤブ・アリ氏は声明の中で、「カーン氏の解任は、彼に公正な弁明の機会が与えられなかった手続きによって決定された。この決定はいかなる法的根拠や正当な理由にも基づいていない」と批判。「あらゆる法的手段を通じて、この決定の合法性と公平性を争う」と述べた。
今回、カーン氏は検察官を解任されたわけだが、それにより、ネタニヤフ首相やプーチン大統領に対する逮捕状が無効になるわけではない。
アメリカのトランプ政権は複数のICC判事と検察官に制裁を科し、先日も「ICCの運営能力を組織的に無力化する」と宣言していた。(了)
出典元:The Guardian:Karim Khan ousted as prosecutor of international criminal court(7/24)


























