中国で数千匹の飼い猫が麻痺―特定キャットフードとの関連を指摘、ブランドの対応に「口封じ」との声も

中国で2025年以降、飼い猫が特定ブランドのキャットフードを食べた後に、後ろ足の脱力・歩行困難・下半身麻痺などに陥ったと訴える飼い主が相次いでいる。
複数のネットユーザーが同様の症状を訴え、多く言及されているのは、伯纳天纯(ボナナチュラル)と弗列加特(フレッシャー)の2ブランド。飼い主らが「同様の症状を示した」として情報を集めた猫は、数千匹規模に達しているとされる。
両ブランドは「安全基準に適合」と説明
伯納天純(以下ボナナチュラル)側は2025年8月からこの問題を把握して専門チームを設置し、消費者から寄せられた事例について、製品ロットや猫の年齢、既往歴などを調査していると説明。
これまでの調査では、特定のロットを食べた猫に発症が集中している事実は確認されておらず、猫の後肢の脱力は原因が複雑な症状であり、単一の症状だけでキャットフードとの直接的な因果関係を認定することはできないと主張している。
また、「経視直播」の記者が弗列加特(以下フレッシャー)のカスタマーサービスに問い合わせたところ、「各ロットは実験室検査で合格しており、安全性は保証されている」と述べた。ネット上の議論については会社へ報告し、対応方針は会社側が決定するとした。
被害猫は5000匹を超えるとの集計も
こうした症状を訴える飼い主らはSNS上で情報交換グループを立ち上げ、複数のグループでは疑い例が5000匹を超えると集計している。
また、2025年10月末までに集められた1000例以上の疑い例について飼い主側が集計したところ、ボナナチュラルを食べていた猫が約65.58%、フレッシャーが約24.6%を占めたという。
両ブランドについて、長期間食べ続けた後に原因不明の後肢麻痺が生じたという飼い主からの訴えが、SNSや消費者苦情サイトにも寄せられており、一部の飼い主はこうした症状を「伯納瘫(伯納麻痺・ボナマヒ)」と呼んでいるとも報じられている。
検査結果は「正常」
ボナナチュラルの製造地である鎮江新区市場監督管理局姚橋分局は、昨年下半期から猫の異常症状に関する苦情を多数受け取っていると説明した。これを受け、同局は複数回の抜き取り検査を実施したが、検査機関からの回答は「すべて正常」であったという。ネット上の新たな報道を受け、同局は再度の検査を行う予定である。
フレッシャーの製造地である聊城経済技術開発区市場監督管理部も、昨年から大量の苦情を受けていると明かした。現在は農業農村部門が対応を引き継いでおり、同開発区農業農村分局によれば、市農業農村局とともに複数回の抜き取り検査を行った結果、現時点では問題は確認されていないという。
獣医師も慎重な姿勢
獣医師も、原因が特定できない場合にフードを変更して経過を見ること自体は妥当としながら、「フードを替えて改善した」という事実だけでは、元のフードが原因だったとは判断できないと指摘。
後肢の麻痺には、神経炎症、栄養素の欠乏、神経毒素、環境中の重金属などさまざまな可能性があり、因果関係を証明するには、問題のロットの検査、発症した猫の生体試料の分析、比較試験などを行う必要があるとしている。
したがって現時点では、特定のキャットフードと猫の麻痺症状との因果関係は確認されておらず、飼い主側から多数の症例が報告されていることと、実際に製品が原因であることは分けて考える必要がある。
ブランドは秘密保持を条件に救済へ
ブランド側は公益プロジェクトを通じて最大5000元(約10万円)の「愛心救助金」を提供するとしている。しかし、申請には「否定的言論を公表しない」とする秘密保持条項を含む告知書への署名が求められる。口封じだとの声がある一方で、救済金を受け取った後に沈黙を選ぶ飼い主もいる。
また、必要書類を提出したにもかかわらず、「診断内容が今回の基金活動に適合しない」などの理由で申請が拒否された例も報じられている。
同プロジェクトは2025年に実施され、麻痺症状を示した猫77例に医療補助を提供したという。しかし審査基準は公開されておらず、飼い主側からは「基準が不明確なまま、不適合と判断された理由が分からない」との不満が出ている。
ブランド側の最新声明
ボナナチュラルは7月9日に声明を発表し、「検査結果は法規標準と品質要求に適合している」と強調した。同時に、検査情報とロット情報の公開、外部監督の受け入れ、第三者機関や獣医専門家との連携などを進めるとした。
しかし、数千匹規模で後肢を引きずりながら歩く猫が数多く存在しているのは事実であり、検査報告が「合格」であっても、実際に症状を示した猫について原因が解明されていないことへの不安が続いている。(了)
出典元:来源:澎湃新闻:“猫咪吃了猫粮导致后肢无力甚至瘫痪”,涉事品牌回应:多次抽检均无质量问题,会安排再次抽检;监管部门:接到多起投诉,抽检未发现问题(7/8)
出典元:数千只猫吃同款猫粮后瘫痪?伯纳天纯:无法认定存在直接关联(7/8)
出典元:北京商报:千只小猫瘫痪追踪:猫主人称有猫粮企业用公益项目给“封口费”,提交全套材料后又遭拒绝(7/9)
出典元:北京商报:千只小猫瘫痪追踪:救助金变“封口费” 检测报告难服众(7/10)


























