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アルゼンチン南部でクジラの赤ちゃんが大量死、科学者が原因を探る

アルゼンチン南部でクジラの赤ちゃんが大量死、科学者が原因を探る
X_Cynthia Barile

南米のアルゼンチンの海岸に、大量の赤ちゃんクジラが打ち上げられており、その原因究明が進められている。

 

数百体の死骸を発見したとの報告も

 

アルゼンチン南部のチュブ州にあるバルデス半島周辺では、これまで数十頭ものクジラの赤ちゃんの死骸が海岸に打ち上げられているという。

 

バルデス半島はミナミセミクジラの主要な繁殖地とされ、彼らはこの穏やかな海域に集まり、出産と子育てを行っているそうだ。

 

赤ちゃんクジラの死骸は、湾岸都市プエルト・マドリン周辺、特に中心部のウォーターフロント付近に打ち上げられているという。

 

住民は数百体の死骸を発見したと報告しているが、研究者らは死骸の数を公表しておらず、11月下旬頃に明らかになると述べている。

 

傷口から細菌が侵入か?

 

カリフォルニア大学デービス校の獣医師で、この調査を指揮しているマルセラ・ウハルト氏によれば、大量死の有力な仮説は、オオセグロカモメの攻撃による傷口から、海洋細菌がクジラの赤ちゃんの体内に入り込み、感染したことだという。

 

実はこのカモメは、呼吸のために水面に浮上するクジラをつつき、皮膚や脂肪を貪るとされ、クジラの成体は頭だけを水面に出し、背中を水中に沈めてカモメの攻撃から身を守ることを覚えるそうだ。

 

しかし、赤ちゃんクジラはそれができないため、カモメからの攻撃を受けやすいと考えられている。

 

皮膚や臓器のサンプルを採取

 

ウハルト氏や生物学者、獣医師、公園管理官からなるチームは、海岸から、またボート、飛行機、ドローンを使って、死んだ赤ちゃんクジラを捜索しているという。

 

そして死んだ赤ちゃんが見つかれば、腐敗が進む前に皮膚や臓器のサンプルを採取し、獣医学部で検査を行っているそうだ。

 

すでに組織から細菌が検出されているが、研究者たちは微生物を特定し、感染が死因だったかどうかを判断するために、現在もサンプルの培養を行っている。

 

しかし、たとえ細菌が原因だったとしても、研究者たちはなぜ今年、これほどまでに赤ちゃんクジラの致死率が高くなったのか、を解明しなければならない。

 

ウハルト氏によれば、海水温の上昇など、気候変動やエルニーニョ現象による海洋環境の変化により、「この細菌が赤ちゃんの免疫力を克服し、死に至らしめるほど強力になるという、まさに最悪の事態を引き起こした可能性がある」という。

 

ウハルト氏は「ですから、可能な限り、この事態を引き起こし、これほど大規模な被害をもたらした要因を特定しようと努めています」と述べている。

 

ミナミセミクジラは、19世紀から20世紀にかけて乱獲により絶滅寸前にまで追い込まれたが、1935年に国際的な保護対象となって以来、個体数が徐々に回復してきたそうだ。(了)

 

出典元:ABC News:Scientists search for answers as baby whales wash up dead in Argentina(10/3)

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