高知県で死骸となって発見されたオサガメ、体内からレジ袋が発見される
7月1日から始まったレジ袋の有料化だが、環境問題を考えさせられる出来事が、高知県から伝えられている。
若い個体が網の中で死んでいた
6月21日、高知県室戸市の沖合にあった定置網にウミガメが入って、溺死しているのが見つかった。
そのウミガメは絶滅危惧種の「オサガメ」で、体長が1m24cm。まだ若い個体で「オサガメ」としては小さめだったという。
その後、この「オサガメ」を引き取った地元の「むろと廃校水族館」が解剖を実施。その結果、カメの腸の中から1枚のレジ袋と、1枚のビニール袋が発見されたそうだ。
今朝、定置網で溺死したオサガメです。
オサガメにしては小さめです。
先月、徳島の定置に生きたオサガメが入りましたが、それとは別個体ということが判明しました。開館中、プールサイドで保管しています。
興味のある方はご覧ください。閉館後に解剖しますので、本日のみご覧いただけます。 pic.twitter.com/Kr2GAZEUNX
— むろと廃校水族館 (@murosui_kochi) June 21, 2020
レジ袋は日本製だった
「オサガメ」の写真は「むろと廃校水族館」によってツイッターに投稿されており、それによれば見つかったレジ袋などは、排泄物として放出されるため、直接の死因にはなっていないと考えられるという。
ただしレジ袋を大量に食べると腸に詰まる恐れもあるとか。
またこのレジ袋がどこの国のものかを調べてみると、やはり漢字で「環境省」と書かれているのが分かり、日本のものだったことが明らかとなる。
きのう漁網内で溺死したオサガメを解剖しました。
腸から袋が2枚出てきました。
これはフンとして排出されると考えられ、死因とは関係ないと考えられます。
どこの国のレジ袋か確認のため洗浄したところ…。
あっ、日本だった…。 pic.twitter.com/UcD2gJjo5y
— むろと廃校水族館 (@murosui_kochi) June 22, 2020
NHKによれば、「むろと廃校水族館」の若月元樹館長は「ウミガメの体内からレジ袋が完全な形ででてきたのは初めてだったので驚いた。レジ袋の有料化をきっかけに海のごみ問題への関心を高めてほしい」と述べたという。
「オサガメ」といえば非常に大きく成長するが、当サイトでも以前目撃された巨大な「オサガメ」を紹介している。そちらも是非、ご覧いただきたい。(了)
出典元:NHK:絶滅危惧種 オサガメの体内からレジ袋 高知 室戸(7/1)