グレタさんがスピーチで各国首脳を痛烈批判、「空疎な言葉と約束」とバッサリ
スウェーデンの環境保護活動家であるグレタ・トゥーンベリさんが先日、スピーチを行い、気候変動問題に関する各国首脳の言葉を痛烈に批判した。
各国リーダーの発言は「空疎な言葉」
グレタさんは9月28日、イタリアのミラノで開かれた「Youth4Climate」の会議に出席。そこでスピーチを行った。
スピーチにおいてグレタさんは、イギリスのボリス・ジョンソン首相が以前発言した「お金のかかるバニーハギング(環境保護活動家らを貶める蔑称)」や「より良い状態に戻す」といった言葉を揶揄。
さらに各国のリーダーたちの発言を「空疎な言葉と約束」と断じ、次のようにスピーチしたという。
「グリーン・エコノミーだとか何とか、2050年までにネット・ゼロだとかなんとか、気候ニュートラルうんたらかんたら。これが、リーダーと呼ばれる人たちから私たちが聞いてきたことです。言葉は素晴らしく聞こえます。しかし今のところ行動につながっていません。私達の希望や夢は、こうした空疎な言葉や約束に埋もれています」
しかしグレタさんは会議に参加した若い活動家らに対し「決して希望を諦めてはいけません」「変化は可能であるだけでなく、すぐに必要なのです」と勇気づけたという。
“We can no longer let the people in power decide what hope is. Hope is not passive. Hope is not blah blah blah. Hope is telling the truth. Hope is taking action”
My speech at #Youth4Climate #PreCOP26 in Milan. pic.twitter.com/BA62GpST2O— Greta Thunberg (@GretaThunberg) September 28, 2021
各国も野心的な目標を掲げるも…
BBCによれば最近、多くの国が、気候変動問題に対処するため、二酸化炭素などの排出量削減に関して、野心的な目標を掲げているという。
例えば中国は、今後海外で石炭火力発電所を作らないと発表したり、アメリカやEUや他の国も、2030年までにメタンの放出を30%カットすると約束したりしたそうだ。
ただ、まだまだ課題は多く残っている。例えばイギリスは1990年を基準として、2035年までに排出量を78%削減することを約束しているが、政府の現在の計画では、目標達成に必要な削減量の4分の1にも満たないと予測されている。(了)
出典元:BBC:Greta Thunberg mocks world leaders’ words at Youth4Climate(9/28)