腐った肉のような臭いを放つ「死体花」、開花を迎え注目が集まる
アメリカで、珍しい花が開花しようとしており、カリフォルニア州のサンフランシスコにある温室には、多くの人が訪れているという。
「千のゲロより臭い」
その花とは、「死体花(corpse flower)」と呼ばれ、サンフランシスコ市の公園、「ゴールデン・ゲート・パーク」にある植物園の温室で育てられてきたという。
サンフランシスコ市の「Conservatory of Flowers」は7月4日、この「死体花」が開花の寸前だと発表。数日しか咲かないと予想されているため、多くの見物人が訪れているそうだ。
しかしこの花は、腐った肉の臭い、または「千のゲロより臭い」と言われている。
開花には数年から10年以上かかる
「死体花」は、高さ12フィート(約3.6m)にも達し、ワインレッドの花びらのような葉を広げるが、その中心部を露出させるエネルギーを獲得するには、数年から10年以上かかるという。
実際、植物園にある5つの「死体花」のうちの1つ、「スカーレット」と名付けられた花は、最後に咲いたのが、2019年だったそうだ。
このため7月3日と4日には、「スカーレット」を一目見ようと、または匂いを嗅ごうと、何百人もの客が列を作ったとか。
ある訪問者は、スカーレットについて「とても暖かい部屋で数ヶ月間掃除していないオフィスの冷蔵庫のような、とても刺激的な匂い」だったと語っている。
「Conservatory of Flowers」は、開花の瞬間を直接見られない人のために、温室にカメラを設置し、生配信を行っているという。
「死体花」はインドネシア・スマトラ島の熱帯雨林に自生し、現在、国際自然保護連合によって絶滅危惧種に指定されている。(了)
出典元:The Guardian:‘Like a very pungent office fridge’: rare corpse flower blooms in San Francisco(7/5)