NGO国際透明性機構が世界の腐敗国家ランキングを発表、日本は何位?
汚職や腐敗に対して取り組む国際的な非政府組織「トランスペアレンシー・インターナショナル(国際透明性機構)」から、国家別にリスト化した「腐敗認識指数」の2018年版が発表された。
アンケート調査に基づくもの
この腐敗認識指数は、世界の公務員と政治家がどの程度汚職していると認識されるかを数値化したもので、国際透明性機構が1995年以来、毎年公開している。
指数は0〜100までで、最も清廉な状態の国は100、最も腐敗している国は0という採点になる。
この数字は専門家やビジネスマンからのアンケート調査に基づくもので、あくまでも汚職の認識度を示すもの。汚職や腐敗の実態を示す数字ではない。
清廉さ1位はデンマーク、最下位はソマリア
発表された指数とランキングを見ると、最も腐敗していない国はデンマークで、採点は100点満点中88点。最も腐敗している国はソマリアで、10点となっている。
ベスト10に入った国は、デンマーク、ニュージーランド、フィンランド、シンガポール、スウェーデン、スイス、ノルウェー、オランダ、カナダ、ルクセンブルク。
一方ワースト10は、リビア、アフガニスタン、ギニア共和国、ギニアビサウ共和国、スーダン、北朝鮮、イエメン、南スーダン、シリア、ソマリア。
日本は73点で、同点のエストニア、アイルランドと共に18位に入っている。
米国の順位に不安
米国は2011年以来ランキング20位内に入り続けていたが、今回は昨年より点数を4点下げ、日本より下位の22位に滑り落ちた。
国際透明性機構はレポートの中でこれを重く見て、世界的な民主主義の危機へと繋がるのではないかという懸念を表明している。
議長を務めるDelia Ferreira Rubio氏は、海外メディアにこう話している。
国家の腐敗は、民主主義の基盤が弱まっているときに起きやすいものです。私たちが多くの国で見てきたように、そのような国では非民主的、大衆主義的な政治家が、それを自分のために利用しているのです。
今年の調査では50点を下回る国が、全体の3分の2以上にもなっているという。
また過去7年間で、大幅に改善した国はわずか20カ国。そこにはエストニア、セネガル、南米のガイアナ共和国、コートジボアールも含まれるそうだ。
そして16カ国の指数が大幅に低下しており、それらの国にはオーストラリアやチリ、マルタ、ハンガリー、トルコも含まれるという。(了)
出典元:Transparency International:Corruption Perceptions Index 2018
出典元:Metro:World’s most corrupt countries revealed – and it’s not looking good for the U.S.(1/30)