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「Meta」のメタバースで利用者が減少、50人以上が訪れた仮想空間は全体の9%

「Meta」のメタバースで利用者が減少、50人以上が訪れた仮想空間は全体の9%
Twitter/Meta Horizon

フェイスブックの親会社である「Meta」が力を入れているメタバース。しかしどうやら、同社の仮想空間での利用者が伸び悩んでいるようだ。

 

ユーザー数は春以降、減少

 

「ウォール・ストリート・ジャーナル」の記事によれば、「Meta」が提供している主要なメタバースである「Horizon Worlds」では、ユーザー数が伸びていないという。

 

「Meta」は当初、「Horizon Worlds」の月間アクティブユーザー数を今年末までに50万人にする目標を掲げていたが、ここ数週間で目標を28万人に修正したそうだ。

 

実際に「Meta」の内部文書によると、現在の集計は月間20万人未満で、「Horizon」の訪問者のほとんどは、通常、最初の1カ月後にはアプリに戻らず、ユーザー数は春以降、確実に減少しているという。

 

仮想空間に利用者が少ない

 

「Horizon Worlds」は、アバターとして登場するユーザーが買い物やパーティー、仕事をすることができるインタラクティブな仮想空間(ワールド)の広大な集合体として設計されている。

 

ユーザーは「Meta」のバーチャルリアリティ・ヘッドセット「Quest」でアクセスでき、さまざまなゲームやアクティビティを楽しむことができるという。

 

しかし、コンテンツの『ホットガール・サマー』の屋上プール・パーティーにはほとんど女の子はおらず、『マーダー・ビレッジ』には殺すべき人間がいないことが多いそうだ。

 

『クエスティ』のようなバーチャル・アーケードでさえ、利用者がほとんどいないとか。

 

「Meta」の内部統計によれば、クリエイターが作ったワールド(コンテンツ)のうち、50人以上が訪れたことがあるのは、わずか9%。ほとんどは、まったく訪問されていないという。

 

このため同社の取り組みをまとめた文書には、「空っぽの世界は悲しい世界だ」と書かれているそうだ。

 

「好きなメタバースが見つけられない」

 

しかも別の資料では、所有者が継続して使用することを表す、ヘッドセット「Quest」の保有率も、過去3年間それぞれ低下していることが明らかになった。

 

実際に約400ドル(約5万6000円)もする「Quest」のヘッドセットの半分以上が、購入後6カ月間は使われていないという。

 

「Horizon Worlds」のユーザーを対象としたアンケートでも、ユーザーが「好きなメタバースワールドを見つけられず、一緒に遊ぶ他の人を見つけられない」と報告しており、他にも「人がリアルに見えない」「アバターに足がない」などの不満もあったそうだ。

 

一方、「Meta」の広報担当者は「メタバースへの取り組みは、常に複数年にわたるプロジェクトであり、ユーザーの安全確保も含め、改良を加えている」と述べている。(了)

 

出典元:Wall Street Jounal:Company Documents Show Meta’s Flagship Metaverse Falling Short(10/15)

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